2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13470250
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
落合 武徳 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80114255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
軍司 祥雄 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (60241957)
松原 久裕 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (20282486)
島田 英昭 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (20292691)
岡住 慎一 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (10272311)
鍋谷 圭宏 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (40322028)
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Keywords | 食道癌 / 遺伝子治療 / 臨床試験 / p53 / アディノウィルスベクター |
Research Abstract |
基礎研究では、ヒト食道癌細胞株を用いた遺伝子治療感受性を遺伝子レベルで明らかにすること、進行食道癌患者からの内視鏡生検サンプルを用いた遺伝子治療感受性試験を行うこと、さらに抗癌剤及び放射線の併用により治療効果が増強される至適条件を明らかにすることである。臨床研究では、手術不能進行食道癌に対してアデノウイルスベクターに組み込んだ正常型p53遺伝子を局所投与により導入し生物学的効果と臨床的効果を検討することを目的としている。2001年度の研究進捗状況は、以下の通りである。 (1)野生型p53アデノウイルスベクターと放射線照射ならびに重粒子線照射併用によるin vitroならびにin vivoの治療実験で腫瘍増殖が著明に抑制され、併用効果を確認した。また、重粒子線照射により、アデノウイルスベクターの遺伝子導入効率が増強されることを確認した。 (2)アデノウイルスベクターに比較して感染効率ならびに導入遺伝子の発現効率の優れたp53組み換えセンダイウイルスベクターを開発し、臨床研究のためにGMP生産のための体制を確立した。肝臓のp-53遺伝子導入による遺伝子治療法開発の可能性を検討している。正常型p-53遺伝子導入ではシスプラチンとの併用効果を検討している。 (3)遺伝子治療臨床研究に関しては、平成12年12月より進行食道癌に対する遺伝子治療を開始し、現在までに5例の患者に対して合計28回の治療を安全に施行している。現在のところ、臨床的な効果を判断する段階ではないが、長期間にわたり増殖抑制が観察された症例もあり、今後の症例の経過が期待される。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Shimada H.: "Facilitation of adenoviral wild-type p53-induced apoptotic cell death by overexpression of p33(ING1)in T.Tn human esophageal carcinoma cells"Oncogene. 21(8). 1208-1216 (2002)
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[Publications] Matsubara H.: "Electroporation-mediated transfer of cytokine genes into human esophageal tumors produces anti-tumor effects in mice"Anticancer Res.. 21(4A). 2501-2503 (2001)
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[Publications] Shimizu T.: "Enhanced growth suppression in esophageal carcinoma cells using adenovirus-mediated fusion gene transfer"Cancer Gene Ther. 8(7). 512-521 (2001)
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[Publications] Shimada H.: "Preclinical study of adenoviral p53 gene therapy for esophageal cancer"Surg Today. 31(7). 597-604 (2001)
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[Publications] Matsubara H.: "Combinatory anti-tumor effects of electroporation-mediated chemotherapy and wild-type p53 gene transfer to human esophageal cancer cells"Int J Oncol.. 18(4). 825-829 (2001)
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[Publications] Shimada H.: "Perspectives on postgenome medicine:Gene therapy for esophageal cancer"Nippon Rinsho. 59(1). 85-89 (2001)