2001 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成促進物質の探索-骨形成因子(BMP-4)の発現調節を通じて-
Project/Area Number |
13470307
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
江原 宗平 信州大学, 医学部・整形外科学教室, 助教授 (40176780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高岡 邦夫 信州大学, 医学部・整形外科学教室, 教授 (30112048)
中山 耕造 信州大学, 医学部・解剖学第2教室, 講師 (70192680)
二階堂 敏雄 信州大学, 大学院・医学系研究科・臓器発生制御医学, 助教授 (50180568)
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Keywords | 骨形成因子 / 転写調節 / 骨形成 / 促進 / 物質 / 探索 / FK506 |
Research Abstract |
骨形成因子(Bone Morphogenetic Protein、以下BMP)は筋肉内など異所性に骨形成を誘導でき、発生における軟骨・骨の形成においてBMPが発現すること、またBMPは未分化間葉系細胞や骨髄間質細胞を骨芽細胞に分化させることや、筋肉細胞へ分化中の細胞をBMPを用いて骨芽細胞へ形質転換できることも報告されている。すなわち、BMPを骨並びに骨周囲組織において自由に誘導できれば、骨形成を全身的にも、局所的にも誘導することが可能となる。骨形成因子(Bone Morphogenetic Protein、以下BMP)は骨形成におて重要な役割を担っている。我々はマウス骨形成因子(msBMP-4)のcDNAをクローニング、続いてmsBMP-4のゲノムDNAのクローニングを行い報告してきた。またmsBMP-4遺伝子の5'端上流における、コンセンサスな転写調節因子結合DNA領域(cis-element)の存在を報告した。そこで、本研究ではBMPの発現制御をその転写調節レベルで明らかにすること、即ち転写因子結合DNA配列(cis-element)並びに、そこへbindingする転写因子(trans-factor)を同定することを目的とする。それを手がかりに、BMPの発現を惹起する物質を探すこと-すなわち骨形成促進物質を探索すること-を目的とする。 免疫抑制剤であるFK506が、BMPそのもの発現促進ではないが、BMPによる骨形成促進、すなわちAlkaline Phosphataseやosteocalcinなどの骨形成タンパク質の発現亢進、それをdose dependentの増大させることを発見した。この現象は、骨系細胞MC3T3E1細胞や、骨髄間質系細胞ST2において、著名に認められた。そのために必要なFK506のdoseは、臨床で使用する範囲内であり、骨形成促進へ向けての臨床応用へ発展する可能性がある。
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Research Products
(1 results)