2001 Fiscal Year Annual Research Report
肺胞免疫細胞と表皮細胞を標的とする急性肺障害の遺伝子治療
Project/Area Number |
13470317
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
小谷 直樹 弘前大学, 医学部・附属病院, 講師 (30205405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 敏 弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (10236276)
橋本 浩 弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (00218421)
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Keywords | 肺胞マクロファージ / 表皮細胞 / 遺伝子診断 / 遺伝子治療 / 急性肺障害 / エンドトキシンショック / 喫煙 / プロスタグランジン |
Research Abstract |
1.本年度論文とした研究 喫煙は術後肺合併症の大きなリスクファクタである。すでに喫煙により肺胞マクロファージ(AM)の抗菌能と炎症反応が著しく低下することを私は報告してきた。今回AMの機能の正常化にどのくらいの禁煙期間が必要かを検討した。その結果抗菌能の回復には3月を要し、炎症反応の正常化には6月要することが明らかとなった(Kotani et al. Anesthesiology 2001 ; 94 : 999-1006)。 また抗菌能を抑制することなく、炎症反応を抑制する薬物療法として、プロスタグランディンE1(プロスタンディン、以下PGE1)の術中投与がAMに及ぼす影響を検討した。手術時間が遷延するにつれて増強する炎症反応はPGE1で著明に抑制された。一方抗菌能の減少は軽度であった。今後PGE1は周術期の肺機能保全のため検討されるべき薬剤と思われる(Kotani et al, Critical Care Medicine 2001 ; 29 : 1943-9)。 2.分子生物学的研究の進達度 今年度の研究から表皮細胞を標的としたIL-10の遺伝子注入により大量に血中レベルを上昇させることに成功した。予備実験ではラットにおけるエンドトキシンショックによる肺障害を軽減した。この効果を確認して結果を論文化する予定である。 また同時に検索した接着分子の検討では、従来好中球マクロファージ系に強く発現するCD11b, CD11c, CD54, CD49dなどは、手術侵襲により強くリンパ球に発現することを見い出した。これは全体の10%以下のリンパ球が炎症による好中球マクロファージ系の活性化を強く制御しているという初めて結果である。これも近く公表する予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kotani N.: "Insertion of intradermal needles into trigger points provides analgesia for intractable abdominal scar pain"Regional Anesthesia and Pain Medicine. 26(6). 532-538 (2001)
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[Publications] kotani N.: "Intraoperative prostaglandin E1 improves antimicrobial and inflammatory responses in alveolar immune cells"Critical Care Medicine. 29(10). 1543-1549 (2001)
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[Publications] Kotani N.: "Preoperative intradermal acupuncture reduces postoperative pain, nausea and vomiting analgesic requirement, and sympatho-adrenal responses"Anesthesiology. 95(2). 349-356 (2001)
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[Publications] Kotani N.: "Recovery of intraoperative microbicidal and inflammatory functions of alveolar immune cells after a tobacco smoke-free period"Anesthesiology. 94(6). 999-1006 (2001)
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[Publications] Kotani N.: "Rebound perioperative hyperkalemia in six patients after cessation of ritodrine for premature labor"Anesthesia and Analgesia. 93(3). 709-711 (2001)