2001 Fiscal Year Annual Research Report
転写因子SF-1をターゲットとする難治性卵胞発育不全に対する新たな治療法の開発
Project/Area Number |
13470348
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
生水 真紀夫 金沢大学, 医学部・附属病院, 助教授 (30226302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬川 智也 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (40301197)
村上 弘一 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (20242555)
井上 正樹 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10127186)
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Keywords | アロマターゼ / 顆粒膜細胞 / 子宮内膜症 / IL=1β / エストロゲン / 排卵障害 |
Research Abstract |
体外受精時に得られたヒト顆粒膜細胞および顆粒膜細胞樹立細胞株を用いてSF-1の発現解析およびP450 arom発現調節機序の解析を行った。その結果、ヒト顆粒膜細胞にはSF-1が発現されており、P450 aromのプロモーターPIIにあるnuclear half siteに結合して転写を亢進させていることを確認した。また、今回用いた顆粒膜細胞由来の樹立細胞株では、継代によりアロマターゼ発現量が低下するがそのおもな原因はSF1の低下によるものと推定された。体外受精時に得られる顆粒膜細胞には限りがあることから、何らかの方法で別な細胞株を樹立して実験を行う必要があると考えられた。検討の結果、卵巣子宮内膜症腫の切除時に得られるcapsule由来の初代培養細胞が各種のstimulantsによるアロマターゼ発現誘導効果からみて、卵巣の顆粒膜細胞の性質に比較的近いことが明らかとなった。そこでこの初代培養細胞を用いてアロマターゼ発現誘導因子の解析を行った。その結果、1)発現にはNF-kBが必須であるらしいこと、2)IL-1bのアロマターゼ誘導効果の一部はCOXIIとそのproductであるprostaglandin E2を介する効果であることが明らかとなった。PGE2により細胞内cAMPが増加した結果、CREBおよびSF1のリン酸化体がPIIに結合して転写を亢進させているものと推定されるが、現在EMSAなどによる確認を行っている。また、IL-1bによるアロマターゼmRNA増加には、posttranscriptionalな機序が関与していないか現在検討を行っている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Shozu M, Sumitani H, Segawa S, Yang HJ. Murakami K, Kasai T, Inoue M: "Over-expression of aromatase P450 in leiomyoma tissue is driven primarily through promoter I.4 of the aromatase P450 gene(CYP19)"J Clin Endocrinol Metab. (In press).
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[Publications] Shozu M, Sumitani H, Murakami K, Segawa T, Hei-Juan Yang, Inoue M.: "Regulation of aromatase activity in bone-derived cells : Possible role of mitogen-activated protein kinase"Steroid Biochem Mol Biol. 79(1-5):. 61-65 (2001)
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[Publications] Shozu M, Sumitani H, Segawa S, Yang HJ, Murakami K. Inoue M: "Inhibition of in situ expression of aromatase P450 in leiomyoma of uterus by leuprorelin acetate"J Clin Endocrinol Metab. 86(11). 5405-5411 (2001)
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[Publications] Shozu T., Segawa H., Sumtani M., Inoue: "Leak-proof puncture of ovarian cysts : instant mounting of plastic bag using cyanoacrylate adhesive"Obstet Gynecol. 97(6). 1007-1010 (2001)