2002 Fiscal Year Annual Research Report
Bisphosphonatesの骨系細胞に対する標的部位の探索-骨吸収抑制作用と骨形成促進作用の解明-
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13470391
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大谷 啓一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10126211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 真理子 東京医科歯科大学, 歯学部, 教務職員 (90334440)
青木 和広 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40272603)
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Keywords | 低Ca食 / ラット / 骨吸収 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / bisphosphonates |
Research Abstract |
前年度確立した実験モデルを用いて以下の研究を行った。 1.低Ca食飼育ラットにbisphosphonateの一種であるclodronateを投与して、骨吸収抑制効果を骨形態計測法を用いて検討した。その結果clodronate投与により、低Ca食ラットに見られたBMD(骨塩量)の低下は抑制された。MAR(石灰化速度)・BFR(骨形成速度)は低Ca食ラットで有意に高値を示したが、低用量のclodronate投与ラッ.トにおいてさらに高値を示した。 2.上記ラットより骨髄細胞を取り出し培養を行った。酸性フォスファターゼ陽性破骨細胞様細胞は低Ca食ラットにおいて高値を示したが、clodronate投与により減少した。アルカリフォスファターゼ陽性コロニー数、石灰化結節面積は低Ca食ラットにおいて高値を示したが、clodronate投与により減少した。 以上の結果より、ラットを用いたin vivoの実験系において、低用量のclodronateは骨形成活性を増加する作用を示すことが明らかとなった。この作用はbisphosphonateの持つ薬理作用の新しい一面を示すものと思われた。一方、ex vivoにおける細胞動態においては、このような作用を支持する結果が認められないことから、そのメカニズムに関してはさらなる検索が必要である。
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Research Products
(1 results)