2001 Fiscal Year Annual Research Report
ドパミントランスポーターの調節機構と神経疾患における役割-特にアラキドン酸による調節-
Project/Area Number |
13470392
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
土肥 敏博 広島大学, 歯学部, 教授 (00034182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 道夫 広島大学, 歯学部, 教授 (30034094)
森田 克也 広島大学, 歯学部, 講師 (10116684)
北山 滋雄 広島大学, 歯学部, 助教授 (80177873)
入舩 正浩 広島大学, 歯学部, 助教授 (10176521)
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Keywords | アラキドン酸 / アスピリン / シクロオキシゲナーゼ / モノアミントランスポーター / デシプラミン / リドカイン / コカイン / 痙攣 |
Research Abstract |
ラットドパミントランスポーター(cDNA)を発現させたCOS細胞は,MPP+の暴露により細胞死を引き起こした。このMPP+による細胞死はコカインにより抑制された。アラキゾン酸は高濃度でMPP+の取り込みを抑制する傾向にあった。 CD/57b1マウスにおいて,MPTPを投与後の脳内ドパミン濃度の減少と運動能力の障害を観察し,アスピリン前投与による抑制効果を確認している。老化CD/57b1マウスにおいて局所麻酔薬およびコカインの痙攣閾値は低下する傾向にあった。シクロオキシゲナーゼ阻害薬の影響について検討中である。 モノアミントランスポーター阻害作用のある合成局所麻酔薬の連続投与はコカイン同様痙攣の感作を引き起こした。デシプラミン他ノルエピネフリントランスポーター阻害薬の連続投与はリドカイン痙攣の発現率を高め,痙攣閾値を低下させた。一方,このような処置は,コカイン痙攣発現を抑制し,痙攣閾値を低下させた。特異的セロトニン取り込み阻害薬(SSRI)の前処置はリドカイン痙攣を強く増強した。SSRIの慢性投与および特異的ドパミン取り込み阻害薬の慢性投与はリドカイン痙攣発現に大きな影響を及ぼさなかった。デシプラミンによるリドカイン痙攣感作発現は,NMDA受容体拮抗薬である,MK801の同時投与により拮抗された。 本年度はモノアミントランスポーターの中枢感作現象における役割に研究が発展したが,これらの系におけるアラキゾン酸代謝の関与および他の研究計画について検討中である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] T.Dohi, S.Kitayama, K.Morita, T.Sato, S.Arai, K.Kumagai, W.Hasimoto: "Inhibition of Monoamine Neurotransmitter Transporters by Synthetic Local Anesthetics and its Role in Sensitization of Local Anesthetic-induced Stimulation of Central Nervous System in Comparison with Cocaine"Current Medicinal Chemistry-Central Nervous System Agents. (in press).