2002 Fiscal Year Annual Research Report
窩洞形成及び歯髄除去用ウォータージェット装置の試作と応用研究
Project/Area Number |
13470405
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
蟹江 隆人 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (70152791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚田 岳司 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (70236850)
長岡 成孝 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (10155913)
藤井 孝一 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (60156817)
有川 裕之 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (90128405)
門川 明彦 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (00169533)
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Keywords | 高圧水 / 研削 / エナメル質 / 象牙質 / 窩洞 |
Research Abstract |
1.試作装置について 臨床的に使用可能な装備と形状を持った歯科用噴流水装置として、臨床的な操作性の評価を行いながら、装置本体およびハンディノズルの試作改良を行っている。現在、この装置を酸性溶液で使用できるように、腐食の起こりやすい金属面をプラスチックなどに改良中である。 2.試作装置を用いた研究 歯列模型用石こう上に配列したウシ抜去歯牙に希釈した酢酸溶液およびリン酸溶液を作用させることにより、人工的にカリエス(脱灰エナメル質部)を作製したのち、歯科用噴流水装置のハンディノズルに試作した専用ノズルを取り付け、水噴流による窩洞形成を行い、噴射水の圧力と加工効率の関係を明らかにした。その結果、0.5Mリン酸や酢酸で6hr処理した面には白濁が見られたが、100kg/cm^2、6secの噴射条件では、処理面の変化は全く観察されなかった。しかし、噴射条件を200kg/cm^2、6secにすると、深さ約10μmの研削孔が観察された。さらに噴射時間を12、18secと増加すると、研削孔の深さは約20μmから約30μmと増加した。しかし、30sec以上噴射しても、研削孔の深さに変化が見られなかった。このことから、30sec以上の噴射では、噴流水が健全エナメル質に到達したものと考えられる。一方、0.5Mリン酸や酢酸で1hr処理したものは、200kg/cm^2、6secの噴射条件では、顕微鏡で僅かな痕跡が認められるものの、研削孔としての深さは検出できなかった。このように、200kg/cm^2の圧力は、エナメル質表面の性質(硬さ)の違いにより選択的に研削孔を作ることができることがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 蟹江, 有川, 藤井, 長岡, 伊地知: "水噴流による脱灰エナメル質の除去加工"日本歯科保存学雑誌. 45巻特別号. 129 (2002)
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[Publications] Kanie, Kadokawa, Arikawa, Ban: "New Economical Water Blasting Machine to Remove Refractory Investment and Metal Oxide"Transactions of the Fourth International Congress on Dental Materials. Vol.16. 314 (2002)