2002 Fiscal Year Annual Research Report
ナノコンポジット化による歯冠修復用レジンの改質に関する研究
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13470417
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Research Institution | Nagasaki University, Graduate School of Biomedical Medicine |
Principal Investigator |
熱田 充 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60002135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田上 直美 長崎大学, 歯学部附属病院, 助手 (70231660)
吉田 圭一 長崎大学, 歯学部附属病院, 講師 (70230729)
松村 英雄 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (40199857)
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Keywords | 歯冠修復用レジン / 超微粒子 / ナノコンポジット / 遠心式光照射器 |
Research Abstract |
1)CAD/CAM用試験片の調整 種々のナノコンポジット組成を有する試験片を遠心式光照射器で作製した。歯科用コンポジットレジンの主成分であるフィラーとマトリックスは比重が異なり、相溶性がないことから、遠心力を加えると比率勾配をもって分離することが予想される。この二成分の分離を意図的に行い、局部的にフィラー含有率の高いナノコンポジットを得ることの出来る遠心力負担機能を有する可視光線照射器を試作した。150Wのハロゲンランプ3個を搭載し、透明試料管に可視光線を照射できる構造を持つ。試料管に所定量のナノフィラーを含むコンポジットレジンを高さ30mmになるよう充填し、毎分1,500回転にて90分間遠心力を加えた後、さらに回転させながら30分間光照射を行った。硬化体を切断しヌープ硬さを測定し、仕込みフィラー量とシリンジの底部か上部かの違いによる充填率の差が最大で約5割生じた。これらをCAD/CAM用試験片として用いた。 2)歯冠形態を有する試験片の作製 CAD/CAMを用い、小臼歯部用クラウンを規格化して作製した。初年度に購入し調整を終えた本機は誤差が10μm以内と高精度で、かつ短時間にクラウンを仕上げることが出来た。コントロールとして、築成して作る歯冠修復用レジン(アートグラス)でも同様に作製し、比較対照とした。 3)サーボパルサーによる耐久性試験 小臼歯部用クラウンをマスターダイにセメント合着してから、サーボパルサーにより、毎分0.01KNの荷重を1KNになるまで加え、破断時の荷重をMP100により評価した。また、0.1KNごとにクラウンのマージン部における冠の幅経を測定し、耐久性と歪の発現の関連を検討した。ナノフィラーを高密度に充填した試験片から作製したクラウンが最大の耐久性を示した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Tanoue N, Atsuta M, Matsumura, H: "Inflence of laboratry light-curing unit variation on properties of prosthodontic composite materials"Dentistry Japan. 38. 55-58 (2002)
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[Publications] Hisamitsu N, Atsuta M, Matsumura M: "Effect of surface conditioning agents on the repair bond strength of an indirect hybrid composite"Int Clin J Dent. 2・1. 5-14 (2002)