2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13470418
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
平井 敏博 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (80014273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 和博 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (10193195)
越野 寿 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (90186669)
石島 勉 北海道医療大学, 歯学部, 助教授 (60211041)
服部 真幸 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (70316264)
横山 雄一 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (50295903)
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Keywords | 嚥下障害 / 食道期 / 咽頭期 / 超音波診断装置 / 嚥下音 |
Research Abstract |
平成13年度は、嚥下機能評価法の確立を目的として以下の研究を行った。 本学歯学部教職員5名を被験者として、嚥下時の舌および食道入口部付近の動きを観察、記録した。 超音波診断装置による記録に際して、コンベックス型プローブによる口腔底側からの舌の矢状断面の観察と、今回購入したリニア型プローブを側頚部に水平に設置し、咽頭部の水平断面の記録を行った。また、超音波診断装置に生体信号検出ユニットを介して心音マイクを接続することにより超音波画像と嚥下音とが同時系列にて採取した。この際に、嚥下させる試験食品としては、これまでの研究結果を踏まえ、ムースアップR(フードケア社)にて硬度、粘度を調整した2種類の試料を用いた。なお、試験食品の硬度、粘度、凝集性に関しては、現有のレオメータによって調整、規定した。一定の味とテクスチャーを有する試験食品を用いることによって、嚥下動態に関する感覚的なアーチファクトを可及的に排除することが可能になると考えた。 嚥下機能の評価に際しては、これまでの研究結果を踏まえ、嚥下音と、舌および食道入口部の動きとの時系列分析を行った。 得られた結果は以下の通りである。 1.同時に2台の探触子を使用することによって、嚥下運動時の舌の動き、および咽頭部の動きを同時に観察・記録することが可能であった。 2.舌運動の観察から、口腔期における食塊の送り出し開始(T1)と送り出し完了(T2)と考えられる時点の設定が可能であった。 3.咽頭部の観察から、咽頭期における食塊通過と考えられる時点(Q)の設定が可能であった。 4.嚥下音の記録から、嚥下第1音(S1)と第2音(S2)が設定できた。 5.食塊の送り出し完了(T2)、咽頭期における食塊通過と考えられる時点(Q)、嚥下第1音(S1)、第2音(S2)との相互間に有意な相関が認められた。
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