2001 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌患者のセンチネルリンパ節の抗腫瘍免疫機能の検討
Project/Area Number |
13470428
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高橋 雄三 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (50014329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸岡 豊 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10323726)
東 みゆき 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90255654)
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Keywords | 口腔癌 / 腫瘍免疫 / センチネルリンパ節 |
Research Abstract |
口腔癌患者のセンチネルリンパ筋の抗腫瘍免疫機能の検討のため以下の臨床的ならびに基礎的研究を行った。 臨床的研究:口腔癌のセンチネルリンパ節の検出のためには、テクネシウム99mを用いたRI法とジアグノグリーン、メチレンブルーまたは微細炭素粒を用いた色素法がある。口腔癌原発巣に注射投与された微細炭素粒はリンパ節に移行することが肉眼的、また組織学的にも確認された。現在、米国ネオプローブ社製ガンマ線検出システム neo2000によりテクネシウム99m粒子の流れによりセンチネルリンパ節の検出の可能性についての研究を計画中である。 実験的基礎的研究:樹状細胞(DC)がT細胞に対して、抗腫瘍免疫応答あるいは免疫寛容に働くかは、MHC発現、補助刺激分子発現、あるいはサイトカイン産生によって大きく左右される。 センチネルリンパ節あるいはnon-センチネルリンパ節に存在するDCにおけるこれら分子発現の解析は、SN_sにおける正あるいは負の抗腫瘍免疫応答を評価する上で重要と考えられる。 本年は、T細胞における新規抑制補助刺激分子として報告されているPD-1に着目し、2つのリガンド分子PD-L1およびPD-L2に対するモノクローナル抗体を作製し、マウスリンパ節組織における発現を検討した。ハプテン未刺激リンパ節のinterdigitatingDC(IDC)においてPD-L2の発現が強く認められ、刺激後にはこの発現は増強されたが、IDCのみならず傍皮質領域のほとんどの細胞にPD-L1およびPD-L2陽性反応が認められた。今後、これら分子のT細胞-DC間相互作用における機能を検討するとともに、ヒト口腔癌患者SN_sおよびNSN_s組織を用いて補助刺激分子の検討を進めていく予定である。
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