2002 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔医療システムを用いた大学病院の在宅医療への貢献に関する研究
Project/Area Number |
13470504
|
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
寺田 雅彦 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (00227521)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 祐樹 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (10324584)
松原 真俊 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (20314164)
三ツ浪 健一 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (10127037)
|
Keywords | 遠隔医療 / 地域在宅ネットワーク / 在宅リハビリテーション |
Research Abstract |
我々は、大学病院がその特性を生かしながら積極的に在宅医療に取組むための方法として、総合デジタル通信網を介するテレビ電話と生体情報モニターシステムを用いた遠隔医療に注目し、その導入のための方法論の確立と遠隔医療によってよりよい診療を実現するための基礎検討を行ってきた。そして、現在までに病院内において入院患者を地域の医療施設に引き継ぐシステムを構築と、遠隔医療システムを用いた在宅医療支援導入・継続マニュアルを完成している。そこで、本年は引き続き医療依存度の高い在宅医療を希望する難病患者に対して積極的に遠隔医療を導入し、マニュアルのブラッシュアップを行うと共に、以下の3点について重点的に検討を行った。 (1)遠隔医療システムを用いた内科診療の正確性の評価と改善方法の検討 遠隔医療システムを用いた血圧、脈拍、SpO2、心電図、聴診所見の正確性、信頼性を検討するために、非医療関係者に介護者を演じてもらい、院内で遠隔医療のシミュレーションを行った。各測定値ともに医師が実測したものと極めて高い一致率を得ることができ各測定値の正確性を確認することができた。 (2)遠隔医療システムを用いたリハビリテーション法の検討 地域の在宅リハビリ担当者にインタビューを行い、遠隔医療システムを用いた在宅リハビリ指導法についての期待と問題点について検討を行った。 (3)滋賀県内における在宅遠隔医療ネットワークの構築 在宅患者を中心に、平時の往診をかかりつけ医が、緊急時の受け入れを公立病院(地域の一線級の病院)が、介護者の休息のため、または社会的目的の入院は神経難病を専門とする国立療養所が、そして遠隔医療と医療施設間の調整を大学病院が行う非公式ではあるがネットワークを構築することができた。
|