2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13470507
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
北嶋 繁孝 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30186241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
麻生 悌二郎 高知医科大学, 医学部, 教授 (20291289)
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Keywords | 転写制御 / 転写伸長因子 / エロンガンファミリー / 伸長因子活性制御 / 伸長因子ノックアウト / 増殖障害 / 伸長因子病 |
Research Abstract |
転写反応は、開始、伸長、終結の過程を含む。伸長過程は、開始に続いておこるRNAポリメラーゼIIによるmRNA鎖の合成反応であるが、単調な酵素反応ではない。特徴的なDNA配列やDNA障害部位などで停止し、巨大な遺伝子においては、完全長のmRNA転写に15〜16時間を要する。このために、真核細胞には、転写伸長を制御する伸長因子が存在しその異常によって様々な疾患病態が起こることも知られている。我々は、伸長因子エロンガンに焦点を当てて、当該年度(平成14年度)に以下の結果を得た。 (1)新規な転写伸長因子エロンガンAファミリー、エロンガンA3を同定した。A3は、A, A2に比べ小さく546個のアミノ酸から構成される。N-、C-末にエロンガンA, A3と相同性を示す領域があり、それぞれ、転写伸長因子SIIホモロジー領域、転写伸長活性領域に対応していた。リコンビナントA3を用いた解析から、A3が、RNAポリメラーゼIIによる転写伸長活性を促進できること、エロンガンBCサブユニットと結合するが、それによる転写活性化は示さないことなどA3特有な性質を持っていた。さらに、A3はA同様各組織にUbiquitousな発現を示したが、精巣特異的な発現を示すA2とは異なっていた。また、A3がAによる活性を抑制できることが明らかとなった。以上のことより、A3とAは、同じ組織に共存していて互いの活性制御を行っている可能性がある。 (2)エロンガンAノックアウトES細胞を作成しその解析を行った。エロンガンAノックアウトマウスは生まれていないことから胎生致死であると考えられる。そこで、エロンガンA-/-のES細胞を作成し、この細胞は著しい増殖阻害を示すこと、多倍数体の染色体をもつことを見い出した。さらに、マイクロアレイの解析からエロンガンA-/-の細胞では、2〜4%の遺伝子発現が変化を示すのみであることから、generalな転写伸長因子というより細胞増殖に関わる特異的遺伝子制御に関わる可能性が示唆された。このことは、エロンガンAがVHL病などの発癌機構に関与することの分子基盤になっていることを示唆するものと考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yamazaki, K. et al.: "Identification and characterization of a novel transcription elongation factor elongin A3"J. Biol. Chem.. 277. 26444-26451 (2002)
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[Publications] Tanaka, M. et al.: "Cell cycle dependent regulation of human aurora A transcription is mediated by periodic repression of E4TF1"J. Biol. Chem.. 277. 10719-10726 (2002)
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[Publications] Hashimoto, Y. et al.: "An alternatively spliced isoform of transcriptional repressor ATF3 and its induction by stress stimuli"Nucleic Acids Res.. 30. 2398-2406 (2002)
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[Publications] Kawauchi, J. et al.: "Transcriptional repressor ATF3 protects human umbilical vein endothelial cells from TNF-α-induced apoptosis through down-regulation of p53"J. Biol. Chem.. 277. 39025-39034 (2002)
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[Publications] Zhang, C. et al.: "Transcriptional activation of the human stress-Inducible transcriptional repressor ATF3 gene promoter by p53"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 297. 1302-1310 (2002)
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[Publications] Nobori, K. et al.: "ATF3 Inhibits Doxorubicin-induced Apoptosis in Cardiac Myocytes : A Novel Cardioprotective Role of ATF3"J. Mol. Cell Cardiol.. 34. 1387-1397 (2002)