2002 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄における慢性閉塞性肺疾患のリスク要因に関する研究
Project/Area Number |
13470531
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Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
新城 正紀 沖縄県立看護大学, 看護学部, 講師 (50244314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤嶺 伊都子 沖縄県立看護大学, 看護学部, 助手 (60316221)
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Keywords | 慢性気管支炎 / 肺気腫 / 喘息 / COPD関連症状 / リスク要因 / 沖縄 / 喫煙 |
Research Abstract |
本研究課題の2年目にあたる平成14年度の研究経過と実績は以下の通りである。 1.平成13年度に実施したアンケート調査の解析から次の結果が得られた。 1)たばこは健康に害があることを9割以上の男女が認識しており、性差は認められなかった。近くにたばこを吸っている人がいることを「非常にいやである」「いやである」「気にならない」と回答した者の割合には有意な性差が認められず、喫煙経験とも差が認められなかった。喫煙開始年齢、喫煙期間には性差が認められ、男は喫煙開始年齢が低く、喫煙期間が長かった。(第61回日本公衆衛生学会総会、2002年10月、埼玉において発表) 2)「米国ブランドのたばこを吸ったことがあった」者はCOPD関連症状の出現割合および「医師に肺気腫といわれたことがある」「息を吸っているが十分吸った感じがしないことがある」と回答した割合が有意に高かった。(第67回日本民族衛生学会総会、2002年11月、東京において発表) 3)喫煙経験がある者は、ぜんそくおよびCOPD関連症状の出現割合が高かった。「たばこをやめた」者は「たばこを吸ったことがない」者に比べてCOPD関連症状の出現割合が高かった。(4^<th> Asia-Pacific Conference on Problem-Based Learning、2002年12月、Thailandにおいて発表) 4)現在喫煙している者の平均喫煙期間は45.1年で、過去に喫煙したことのある者の平均喫煙期間は26.6年であった。喫煙経験および喫煙期間がCOPD関連症状の発生と大きく関連していることが示唆された。(第13回日本疫学会学術総会 2003年1月、福岡において発表) 5)沖縄のCOPD死亡率が高い要因は、喫煙であることが示唆され、長期の喫煙がCOPD関連症状を引き起こしている。(4^<th> International Conference on Advances in Pulmonary Rehabilitation and Management of Chronic Respiratory Failure、2003年3月、Italyにおいて発表) 2.沖縄県立南部病院および宮古病院においてCOPD患者を対象としたアンケートを実施中である。 3.粉塵中に占めるたばこ煙の割合の測定(プレテスト)をレストラン、スナック、居酒屋、カラオケハウスで実施した。分光ろ紙じん埃計(タバコ煙モニター TM-1型)を使用。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 新城正紀, 田中英夫, 喜屋武幸男, 赤嶺伊都子, 新垣満広: "沖縄県の慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫・喘息)死亡-標準化死亡比による全国との比較-"厚生の指標. 49・5. 21-26 (2002)
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[Publications] 新城正紀, 赤嶺伊都子, 田中英夫: "中高年齢者の喫煙行動と喫煙に対する意識からみた喫煙対策の在り方"日本公衆衛生雑誌. 49・10. 367 (2002)
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[Publications] 赤嶺伊都子, 新城正紀, 田中英夫: "沖縄県におけるCOPDのリスク要因の検討その1-喫煙行動とCOPD関連症状-"民族衛生. 68. 92-93 (2002)
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[Publications] 新城正紀, 赤嶺伊都子, 田中英夫: "沖縄県におけるCOPDのリスク要因の検討その2-喫煙行動とタバコの銘柄-"民族衛生. 68. 94-95 (2002)
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[Publications] Masaki Shinjo, Itsuko Akamine, Hideo Tanaka: "Effective Anti-Smoking Education Based on Scientific Evidence"4^<th> Asia-Pacific Conference on Problem-Based Learning Abstracts and Proceedings. 50 (2002)
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[Publications] 新城正紀, 赤嶺伊都子, 田中英夫: "COPDおよびぜんそく関連症状と喫煙期間"Supplement to Journal of Epidemiology. 13・1. 105 (2003)
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[Publications] M.Shinjo, I.Akamine, H.Tanaka: "Cigarette Smoking and COPD in Okinawa, Japan"4^<th> International Conference on Advances in Pulmonary Rehabilitation and management of Chronic Respiratory Failure Final Scientific Programe. 12 (2003)