2003 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄における慢性閉塞性肺疾患のリスク要因に関する研究
Project/Area Number |
13470531
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Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
新城 正紀 沖縄県立看護大学, 看護学部, 講師 (50244314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤嶺 伊都子 沖縄県立看護大学, 看護学部, 講師 (60316221)
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Keywords | 慢性気管支炎 / 肺気腫 / COPD関連症状 / リスク要因 / 喫煙防止対策 / タバコ煙含有率 / 受動喫煙 / 沖縄 |
Research Abstract |
本研究課題の3年目にあたる平成15年の研究経過と実績は以下のとおりである。 1 平成13年度に実施したアンケート調査(55-84歳を対象)の解析から次の結果が得られた。 (1)中高年齢者の喫煙および健康に対する意識 自分の近くで他人がタバコを吸うことを嫌に思う者は74%であった。9割の者がタバコは健康に害があると認識していた。 (2)中高年齢者の喫煙および住環境に対する意識 自分の家から20m以内に国道や県道など大きな道路がある者は、自分の家と家の周辺の空気は良くないと回答した者の割合が高かった。自分の家と家の周辺の空気が良いと回答した者は、家の換気のために窓を開ける者の割合が高かった。自分の家の空気が良いと回答した者は、家の周辺の空気も良いと回答した者の割合が有意に高かった(P<0.001)。 2 県庁舎喫煙許可区域の環境測定および県庁舎喫煙許可区域周辺にいた来訪者・県職員を対象としたアンケート調査 (1)県庁舎喫煙許可区域の環境測定(タバコ煙量) タバコ煙モニター(TM-1型、柴田科学)を用いて、タバコ煙含有率を5日間(8:30-17:00)測定した。12:30のタバコ煙含有率が高い値を示した。 (2)アンケート調査結果(受動喫煙等) 自分の近くで他人がタバコを吸うことを嫌に思う者は87.9%であった。喫煙歴別にみた副流煙の害に関する意識は、非喫煙者ほど副流煙の害について強く意識していた。 3 飲食店のタバコ煙量の測定 タバコ煙モニター(TM-1型、柴田科学)を用いて、飲食店におけるタバコ煙含有率を測定 4 海外における情報収集および発表 (1)APHA(American Public Health Association) 131st Annual Meetingに参加して禁煙教育・喫煙防止対策等に関する貴重な情報を入手できた(CDC制作の禁煙教育ビデオ等)。 (2)18^<th> World Conference on Health Promotion and Health Education (Melbourne, Australia)で発表する。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] 新城正紀, 田中英夫, 喜屋武幸男, 赤嶺伊都子, 新垣満広: "沖縄県の慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫・喘息)死亡-標準化死亡比による全国との比較-"厚生の指標. 49・5. 21-26 (2002)
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[Publications] 新城正紀, 赤嶺伊都子, 田中英夫: "中高年齢者の喫煙行動と喫煙に対する意識からみた喫煙対策の在り方"日本公衆衛生雑誌. 49・10. 367 (2002)
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[Publications] 赤嶺伊都子, 新城正紀, 田中英夫: "沖縄県におけるCOPDのリスク要因の検討その1-喫煙行動とCOPD関連症状-"民族衛生. 68. 92-93 (2002)
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[Publications] 新城正紀, 赤嶺伊都子, 田中英夫: "沖縄県におけるCOPDのリスク要因の検討その2-喫煙行動とCOPD関連症状-"民族衛生. 68. 94-953 (2002)
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[Publications] Masaki Shinjo, Itsuko Akamine, Hideo Tanaka: "Effective Anti-Smoking Education Based on Scientific Evidence"4^<th> Asia-Pacific Conference on Problem-Based Learning Abstracts and Proceedings (Hat Yai, Songkhla, Thailand). 50 (2002)
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[Publications] 新城正紀, 赤嶺伊都子, 田中英夫: "COPDおよびぜんそく関連症状と喫煙期間"Supplement to Journal of Epidemiology. 13・1. 105 (2003)
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[Publications] M.Shinjo, I.Akamine, H.Tanaka: "Cigarette Smoking and COPD in Okinawa, Japan"4^<th> International Conference on Advances in Pulmonary Rehabilitation and Management of Chronic Respiratory Failure Final Scientific Programme (Stresa, Italy). 12 (2003)
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[Publications] 赤嶺伊都子, 新城正紀, 田中英夫: "中高年齢者の喫煙および健康に対する意識"Supplement to Journal of Epidemiology. 14・1. 89 (2004)
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[Publications] 新城正紀, 赤嶺伊都子, 田中英夫: "中高年齢者の喫煙および住環境に対する意識"Supplement to Journal of Epidemiology. 14・1. 104 (2004)
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[Publications] Masaki Shinjo, Itsuko Akamine, Hideo Tanaka, Reiko Ueda: "Health Effects Cigarette Smoking and Exposure, Environment"18^<th> World Conference on Health Promotion and Health Education (Melbourne, Australia). (2004)