2001 Fiscal Year Annual Research Report
看護ケアの一手段としての代替・相補療法に関する研究
Project/Area Number |
13470534
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
大西 和子 三重大学, 医学部, 教授 (30185334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦川 加代子 三重大学, 医学部, 講師 (00273384)
吉岡 一実 三重大学, 医学部, 助教授 (70252369)
佐藤 芙佐子 三重大学, 医学部, 助教授 (60324505)
大川 明子 三重大学, 医学部, 助手 (20290546)
石川 睦子 三重大学, 医学部, 助手 (90324516)
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Keywords | 代替療法 / 足の裏マッサージ / リラクゼーション / 女性 / 生体反応 / ストレス解消 |
Research Abstract |
本年度は代替療法のひとつである足の裏マッサージ(リフレクソロジー)が、どのようなリラクゼーション効果をもたらすのかを生体反応の指標および被験者の自覚的反応をもとに検討した。さらに手によるマッサージと器械によるマッサージとの比較も行った。本研究で用いた手法は、被験者にとって非侵襲的かつ非拘束的な方法である。 研究の対象者は研究目的に同意した健康な女性で、用いた生体反応の指標は、呼吸による胸郭・腹壁の動きの割合、呼吸数、GSR(皮膚電気反射)、脈拍数である。これらの指標の中で特に足の裏マッサージによる効果が見られたのは、脈拍数、1回の呼吸における腹式呼吸に依存する割合であった。脈拍数に関してはマッサージにより減少し、腹式呼吸に依存する割合はマッサージにより増加する傾向であった。このことから足の裏マッサージが活動制限されている入院患者などのストレス解消にも効果をもたらすことが考えられる。また、手によるマッサージと器械によるマッサージとの比較では、手によるマッサージの方がよりリラクゼーション効果をもたらす傾向にあった。これは看護の原点である「手当て」の意義の裏付けともなり、タッチングの重要性を示唆した。 本年度の研究では、心電図、末梢血液循環の指標は実験環境の問題もあり用いることができなかったが、早急に実験環境を整備し、リラクゼーション効果の科学的裏付けのため用いていく予定である。
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