2001 Fiscal Year Annual Research Report
高高齢アスリートの身体能力とライフスタイル―第2次継続研究―
Project/Area Number |
13480013
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Research Institution | University of East Asia |
Principal Investigator |
勝田 茂 東亜大学, 独立研究, 教授 (70038446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鯵坂 隆一 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (70151058)
大森 一伸 東亜大学, 総合人間・文化学部, 講師 (20277792)
奥本 正 東亜大学, 総合人間・文化学部, 講師 (70330727)
久野 譜也 筑波大学, 体育科学系, 講師 (70242021)
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Keywords | 高齢者 / アスリート / 体力 / ライフスタイル / マスターズ大会 / ベテランズ大会 |
Research Abstract |
本研究は、2年前に測定を行った高高齢エリートアスリートを再度測定し、身体活動能力はどこまで維持できるかを検証することを目的とした。被験者は1999年(一部1998年を含む)に測定を行った全国各種マスターズ大会で活躍している80歳以上(一部女性は70代を含む)の高高齢者エリートアスリート(男性10名、女性13名)であった。測定項目は全身持久力測定(VO2peak)、等速性下肢筋力測定、MRIを用いた筋横断面積測定、DEXA法を用いた骨密度測定、文部省新体力測定、その他の体力測定、および歩数計を用いた一週間の日常活動量測定(歩行数・時間・距離、行動調査)であった。VO2peakは、男性において2年前に比べ低下する傾向が見られ、高年齢になるほど年間低下率が大きくなる傾向にあった。膝関節伸展および屈曲筋群横断面積は、男女ともに2年前に比べ有意に低下し、女性において膝関節屈曲筋群横断面積の年間低下率が高年齢になるほど大きくなった。等速性下肢筋力および各種体力テストの結果は、男女ともに全体的に低下する傾向であった。骨密度は、腰椎および右大腿骨頸部において男女ともに有意な変化は見られなかった。これを標準偏差を用いて若年者と比較をすると、女性は両部位とも全員マイナスとなったが、同様に年齢補正を施した比較では、男女ともにプラスとなる傾向にあった。活動量の指標として測定をした歩行数は、厚生省が報告した一般高齢者の歩行数よりも多かった。特に女性は、体力測定や筋力測定の結果と高い正の相関関係が認められ、歩数が多いものほど身体能力が高いことがわかった。日常の活動量が多く、さらに専門的なトレーニングを行う高高齢エリートアスリートであっても、2年間で身体能力やパフォーマンスが低下することが示された。しかし、トレーニングを含めた日常の活動を活発に行うことで体力は高く保つことができることが示唆された。
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Research Products
(2 results)