2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13480033
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡崎 章 筑波大学, 芸術学系, 講師 (40244975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 浦華 筑波大学, 芸術学系, 講師 (00302399)
李 昇姫 筑波大学, 芸術学系, 講師 (80259051)
岡崎 慎治 筑波大学, 心身障害学系, 助手 (40334023)
前山 祥一 筑波大学, 機能工学系, 助手 (50292537)
原田 昭 筑波大学, 芸術学系, 教授 (70114121)
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Keywords | 感性 / 脳波 / 評価 / 鑑賞 / ロボット |
Research Abstract |
「脳波による鑑賞時における感性評価実験」 目的:静止画と動画の鑑賞時において脳波を指標にした感性行動の評価・解釈を行う基礎的データを得る。各条件で優勢となる周波数帯,領域に変化が生じるかを確認する。 方法:被験者はシールドルーム内の椅子に電極を装着した状態で座り,以下の条件を課した。 a.静止視覚刺激(5分)--被験者正面のモニタに2種類の静止画(絵画)を各2分間呈示した。SOAは30秒。各刺激呈示前後に外部トリガを入れた。 b.3D動画刺激--3D動画(QTVR)を2種類,各々2分間呈示した。SOAは30秒。各条件終了後,呈示された刺激について主観的な印象を述べてもらった。 脳波記録:Nuampを含むSCANシステムを用い,国際10・20法に基づく32部位から右耳朶を基準電極として脳波を導出した。脳波と垂直・水平眼球運動は,サンプリングタイム10msecでAD変換し,1Hz-30Hzでバンドパスフィルタ処理した。脳波データは連続データで記録し,イベントマーカは条件に応じて実験者により適宜挿入した。 分析方法:連続データからデータポイント幅1024ポイントでepochファイルを作成し,周波数による加算平均を行った。条件bではマウスを操作している時間帯と,画像を静止させて鑑賞している時間帯をビデオ記録を元にして分け,それぞれの加算平均波形を求めた。 得られた加算平均波形を,δ波(0.5-4Hz),θ波(4-8Hz),α波(帯域1:8-11Hz,帯域2:11-14Hz),β波(帯域1:14-25Hz,帯域2:25-35Hz)に分け,頭皮上周波数帯マッピングを作成した。 結果:条件aの2刺激間で各周波数の割合に変化を認めなかった。しかし,人物が含まれる絵画を鑑賞した場合と風景画ではα帯域2(11Hz-14Hz)の頭皮上分布が両側頭方向に広がった。これは被験者の主観的印象における「風景画の方は中央の島により注意が向いた」という報告に関連すると思われる。 条件bの2刺激間については,鑑賞している状態と画像を操作している状態の各周波数の割合が逆転した。
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