2001 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの学びの過程に対応する基礎・基本学習カリキュラムと教育実践の総合的研究
Project/Area Number |
13480058
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
西野 範夫 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (50121520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 公治 北海道大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (60113669)
上野 直樹 国立教育政策研究所, 初等・中等教育指導研究部, 総括研究員 (40124177)
松本 健義 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (90199878)
茂呂 雄二 筑波大学, 心理学系, 助教授 (50157939)
西坂 仰 明治学院大学, 社会学部, 教授 (80208173)
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Keywords | 学びの過程 / 学びの成り立ち / 相互行為・相互作用 / 身体性 / 学び合い・生き合う / 学習場面臨床学 / 学習臨床カウンセリング / 学習過程臨床カリキュラム |
Research Abstract |
平成13年度は,子どもの学びの過程に対応する基礎・基本学習カリキュラムと,子どもの学びに対応する教育実践開発を,上越教育大学附属小学校(上越市),木戸小学校(新潟市),外丸小学校(新潟県津南町),大原小学校(品川区),高山小学校(長野県高山村),坂井小学校(長野県坂井村),十日町南中学校(十日町市)の研究協力校における研究開発と連携して行い,事例の観察調査と相互行為分析にょり考察した。これにより,子どもの学びの過程をとらえ学びの成り立ちを支える(3C)16学習場面臨床学(3E)16,(3C)16学習臨床カウンセリング(3E)16,(3C)16学習過程臨床カリキュラム(3E)16の臨床的研究の基礎理論と臨床的実践研究の試論を作成した。 (3C)16学習場面臨床学(3E)16の基本的な考え方と全体構造については,子どもの学びの成り立ちと,(3C)16行為(3E)16の成り立ち,(3C)16意味(3E)16の成り立ち,(3C)16私(3E)16の成り立ち,(3C)16他者(3E)16の成り立ち,(3C)16世界(3E)16の成り立ちにっいて,子どもの学びの過程における,もの・こと・ひととの相互行為・相互作用に基づき,子どもの学ぴの過程と成り立ちを捉えなおすことにより考察した。(3C)16学習過程臨床カリキュラム(3E)16の構築と実践については,上記の研究協力校との連携による研究開発により推進した。(3C)16学習臨床カウンセリング(3E)16の基本的な考え方と全体構造にっいては,(a)子どもの行為をとらえ支える。(b)子どもと(3C)16他者(3E)16との学び合いと行為のっながをとらえ支える。(c)その子どもと子どもたちとの学びの文脈をとらえ支える,という視点から考察し,これに基づき教育実践の設計を行った。 その結果、現在の子どもの根源的な危機は,学力低下にあるのではなく,(3C)16学ぶことの根拠(3E)16である(3C)16生(3E)16の低下、すなわち、他者とともにアクチュアルに生きるの機会の激減にある。.そのため,子どもが自身が身体性を働かせて感じ・考え・行いながら,(3C)16学び合い・生き合う(3E)16ことにより成り立っ根源的な(3C)16学び知(3E)16を紡ぐ機会をつりだすことが,上記の試論の基本的視座となることを明らかにした。
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Research Products
(36 results)
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[Publications] 西野 範夫: "子どもの(3C)16いま, ここに(3E)16に生きる学び"学校教育(広島大学附属小学校/学校教育研究会). No.101. 18-23 (2002)
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[Publications] 西野 範夫: "(3C)16今を生きること(3E)16としての子どもの学び"学習研究(奈良女子大学附属小学校学習研究会). No.395. 64-69 (2002)
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[Publications] 松本 健義: "子どもの表現の成り立ちと意味生成過程"芸術教授学. 第4号. 31-42 (2001)
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[Publications] 松本 健義: "子どもの学びの過程に対応する学習臨床カウンセリングと基礎・基本学習カリキュラムの位相"大学美術教育学会誌. 第34号. 415-422 (2002)
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[Publications] Kazuhiko Nunokawa: "Possibie Activities Facilitating Solving Processes : A Lesson From A State"International Jurnal of Mathematical Education in Science and Technology. 32巻2号. 245-253 (2001)
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[Publications] Kazuhiko Nunokawa: "Surprises in mathematics lessons"For the Learning of Mathematics. 21巻3号. 43-50 (2001)
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[Publications] Kazuhiko Nunokawa: "Interactions between subgoals and understanding of problem situations in mathematical problem solving"Jurnal of Mathematical Behaivor. 20巻2号. 187-205 (2001)
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[Publications] Kazuhiko Nunokawa, Toshiyuki Fukuzawa: "Questions during problem solving with dynamic geometric software and understanding problem situations"Proceedings of the National Science Council, Republic of China. (印刷中).
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[Publications] 中村 光一: "算数・数学の授業における数学的対象の構成:社会的相互行為論の立場から"第34回数学教育論文発表会論文集. 163-168 (2001)
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[Publications] 岩崎 浩: "数学の授業における相互作用と学習との間の関係に関する考察:一人の生徒からみた授業がもつ社会的側面の意味"数学教育学研究. 第7巻. 51-67 (2001)
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[Publications] 岩崎 浩: "メタ知識としての限界(Grenzen)の意味とその役割"数学教育論文発表会論文集. 第34回. 361-366 (2001)
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[Publications] 岩崎 浩: "「算数・数学的活動」とそれを実現することの意味について"上越数学教育研究. 37-46 (2001)
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[Publications] 岩崎 浩: "相互作用と数学学習との間の関係のよりよい理解のために-メタ知識の視点:認識論的分析の特徴とその役割-"数学教育論文発表会論文集 課題別研究部会(相互作用・解釈学的研究部会). 第33回. 658-661 (2000)
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[Publications] 松本 修, 杉みきこ: "対談「作者が語る作品・風土・子ども」"全国国語教育実践研究会『実践国語研究別冊』. 216. 192-215 (2001)
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[Publications] 松本 修: "「文学の読みとその交流の実践的意義」"全国大学国語教育学会『国語科教育』. 第49集. 49-56 (2001)
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[Publications] 松本 修: "「国語科における基礎学力把握とその向上のための方策」"新潟県教育庁義務教育課 柿崎町教育委員会『小・中連携教育実践研究事業第1年次報告書 学力の向上を目指して』. 33-34 (2001)
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[Publications] 松本 修: "ブックレビュー 小田島本有著『小説の中の語り手「私」』"日本近代文学. 第64集. 219 (2001)
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[Publications] 松本 修: "文学の学習における読みの(3C)16深さ(3E)16について"Groupe Bricolage『Groupe Bricolage紀要』. No.19. 58-67 (2001)
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[Publications] 松本 修, 井上幸信: "「総合的学習」とポートフォリオ・アセスメント"日本国語教育学会『月刊国語教育研究』. 358. 28-33 (2002)
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[Publications] 松本 修: "「走れメロス」の語り"宇都宮大学国語教育学会『宇大国語論究』. 13号. 27-39 (2002)
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[Publications] 高石 次郎: "(3C)16こと(3E)16的陶芸の在り方と認識"大学美術教育学会誌. 第34号(未定). (2002)
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[Publications] 伊藤崇, 茂呂雄二: "教室環境における言語発達の分析に向けた記述の枠組み"筑波大学心理学研究. 24. 99-110 (2002)
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[Publications] パクドンソップ, 茂呂雄二: "子どもの想像力と物語授業モデル"筑波大学心理学研究. 24. 111-120 (2002)
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[Publications] 佐藤公治, 白川清久: "リテラシーとオーラリティの統合をめざした学びと学習文化"北海道大学大学院教育学研究科紀要. 第84号. 235-263 (2001)
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[Publications] 佐藤公治: "子どもにとって「綜合学習」とは何か"考える子ども(社会科の初志をつらぬく会). 266号. 37-39 (2001)
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[Publications] 大嶋 彰(共著): "絵画の教科書"日本文教出版. 158-161/397 (2001)
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[Publications] 松本 修(共著): "文学の力×教材の力 4"教育出版. 66-78, 82-84/249 (2001)
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[Publications] 松本 修(共著): "国語教育辞典"朝倉書店. 269, 270/468 (2001)
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[Publications] 松本 修(共著): "総合学習に生きる国語科練習単元 小学校編"明治図書. 27-43, 136/178 (2002)
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[Publications] 西阪 仰(共著): "心とは何か:心理学と諸科学の対話"北大路書房. 343 (2001)
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[Publications] 西阪 仰(共著): "アメリカ社会学の潮流"恒星社厚生閣. 303 (2001)
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[Publications] 西阪 仰(共著): "状況のインターフェース"金子書房. 288 (2001)
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[Publications] 茂呂雄二: "実践のエスノグラフィー"金子書房. 250 (2001)
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[Publications] 大嶋 彰: "第18回「接点」埼玉県立近代美術館一般展示室・埼玉県浦和市3月27日(8160)164月8日"忘れられた連関I・II. (2001)
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[Publications] 大嶋 彰: "「小接点」ギャラリーミハラヤ・東京都中央区銀座8月6日(8160)1612日"忘れられた連関SWI・II・III. (2001)
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[Publications] 高石次郎: "ニヨン国際磁器展トリエンナーレスイス国立博物館・スイスニヨン7月1日(8160)169月30日"Form through Relations. (2001)