2002 Fiscal Year Annual Research Report
受益者指向の施設間保健医療介護情報のオンライン流通基盤
Project/Area Number |
13480105
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
津久間 秀彦 広島大学, 医学部附属病院, 助教授 (10222134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 秀昭 広島大学, 歯学部附属病院, 講師 (80127604)
水流 聡子 広島大学, 医学部, 助教授 (80177328)
石川 澄 広島大学, 医学部附属病院, 教授 (30168190)
田中 武志 広島大学, 歯学部附属病院, 助手 (40325197)
岩田 則和 広島大学, 情報メディア教育センター, 助手 (00346537)
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Keywords | 地域医療連携 / クライエント指向システム / 自己情報流通 / プライバシー権 / 電子診療看護記録 / 責任性 |
Research Abstract |
医療は、広域分散した複数の保健医療介護施設(在宅療養支援を含む)が相互に役割分担し機能連携することによって初めてその目的を達成することができる。それに対して本研究では、「医療専門職のためのデータ流通」から「クライエントのためのデータ流通」へ発想を根本的に転換し、「次世代医療情報流通基盤」のあるべき姿を検討している。 「本年度の研究成果」 ●患者の意思に基づいて自らの医療情報を地域に医療機関に転送するためのネットワーク基盤のモデルとして、前年度に構築したシステム(院外処方情報FAX送信システム)の稼動状況の評価を行った(雑誌論文1)。 ●医療情報流通を過程させる前提として、「何時・誰(医療者)が・誰(患者)に何を行ったのかを明確にする」、いわゆる責任性を担保することが必要である。そのために各医療施設が電子診療看護記録システムを運用する際に、最低限満たすべきセキュリティの要件を整理した(雑誌論文2)。 ●日常の診療看護では、(1)患者の問題の的確な把握、(2)最適な行為の選択と基準にのっとった行為の実施、(3)実施後の患者の反応に基づく調整、という流れが繰り返されている。このプロセスを施設間の医師・看護師の共通プロセスとするための基本モデルを作成した(雑誌文献3、6) ●歯科領域で施設間情報共有を行う際に重要となる情報の一つとして歯周検査結果と所見の表現方法の検討を行った(雑誌論文4)。 ●患者中心の情報流通を実現する際に基本となるのは、基本法にあたる利用規程である。そこで、患者のプライバシー権を保証し、患者の医療参画を保証するための利用規程のあり方を検討した(雑誌文献5)
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 津久間秀彦, 名田信之, 森本徳明, 天野秀昭, 田中武志 他4名: "保健薬局ナビゲーション/院外処方情報FAX送信システムの運用と評価-周辺薬局からの分散を目指して-"医療情報学. 22. 127-135 (2002)
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[Publications] 津久間秀彦, 田中武志, 岩田則和, 森本徳明, 水流聡子, 他3名: "電子診療看護記録の修正履歴の保存"第22回医療情報学連合大会(第3回医療情報学学術集会)論文集. 22. 374-375 (2002)
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[Publications] 水流聡子, 小西央郎, 津久間秀彦, 溝上五十鈴, 才野原照子 他8名: "病院のリエンジニアリングを支援する電子診療看護記録の設計-質保証を実現するPOMRとSOMRのリンク-"第22回医療情報学連合大会(第3回医療情報学学術集会)論文集. 22. 384-385 (2002)
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[Publications] 田中武志, 阿部泰彦, 辻武司, 日野孝宗, 谷亮治, 井上信吾, 他13名: "電子診療録を意識した歯科システムの開発"平成13年度国立大学付属病院情報処理部門連絡会議論文集. 81-82 (2002)
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[Publications] 石川澄, 津久間秀彦, 岩田則和, 田中武司, 森本徳明 他6名: "患者参画型病院情報システムの運用規定-患者の権利と情報管理責任を担保する"第22回医療情報学連合大会(第3回医療情報学学術集会)論文集. 22. 310-311 (2002)
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[Publications] 小西央郎, 石川澄, 津久間秀彦, 水流聡子, 中西敏夫 他5名: "Clinical Management Systemの構築"平成14年度国立大学付属病院情報処理部門連絡会議論文集. 79-80 (2003)