2002 Fiscal Year Annual Research Report
ファジー決定過程における頑健性構造の理論と応用に関する研究
Project/Area Number |
13480110
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中神 潤一 千葉大学, 理学部, 教授 (30092076)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 祐治 北九州市立大学, 経済学部, 教授 (90192426)
安田 正實 千葉大学, 理学部, 教授 (00041244)
蔵野 正美 千葉大学, 教育学部, 教授 (70029487)
田栗 正章 千葉大学, 理学部, 教授 (10009607)
種村 秀紀 千葉大学, 理学部, 助教授 (40217162)
|
Keywords | マルコフ決定過程 / ファジー推移 / ファジー関係式 / 区間解析と凸解析 / 最適停止問題 / ロバストネス / 区間ゲーム / アメリカンオプション |
Research Abstract |
ファジー推移のマルコフ決定過程への導入は千葉大学計画数学グループ[蔵野正美、安田正實、中神潤一、吉田祐治(北九州市立大学)]の主要研究課題で1991年より始められている。 本研究課題は、動的ファジーシステムの最適構造についてファジー演算から導出される数学構造の意味付けを深めることにより、最適停止問題・ゲーム理論等に応用できる具体例の作成を通じて、ファジー理論の本来の要請である頑健性構造の解明に研究を拡大することを目標とする。 科研費の内示当初より、共同研究者である吉田祐治教授(北九州市立大学)と共同の本格的な科研費研究集会を千葉2回九州2回と交互に4年間に渡って毎年開催する運びとなった。初年度は北九州大学、14年度は10月18、19日千葉大学で科研費研究集会「不確実性の下での数理決定問題における理論と応用」を開催、19件の発表が好評のうちに行われた。 本研究課題において、裏面に記載した研究成果以外の関連する研究発表は主なものとして、国際学会4件(ポーランド、ロシア、中国、フランス)、数学会2件(春,秋)、京都大学数理解析研究所研究集会3件である。以上の研究成果は、次年度進展する研究と共に、国際シンポジウムで積極的に発表し国際的に評価された学術専門誌に投稿しその評価を受ける予定である。 本研究は数学以外に、情報系の工学部、経済学部・経営学部との交流研究を中心とした最新の研究成果の発表と討論が必要である。次年度の科研費研究集会の主催は千葉大学が担当することに決まったが、境界領域としての学問を進めていく上でぜひ必要と考えている。 ファジー集合の新しい解釈として、最近ザデーが提唱しているパーセプションの概念をファジー値をもつ確率的決定過程の典型例である最適停止問題に適用することを試みた。我々が従来行なってきたα-カットを用いる区間解析や凸解析と異なり、ファジー集合をグレード付き実数値として捕らえることが出来るので、最適性の考えが自然に導入でき、従来の最適化の手法が使え具体例の計算が容易となる。次年度の研究目標の一つとしたい。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] M.Hosaka, J.Nakagami, M.Kurano: "Controlled Markov set-chains with set-valued rewards the average case"International Transactions in Operational Research. Vol.9. 113-123 (2002)
-
[Publications] Y.Yoshida, M.Yasuda, J.Nakagami, M.Kurano: "Decision Making for American Options with Uncertainty of Stock Prices in Financial Engineering"The 9th International Conference on Information Processing and Management of Uncertainty in Knowledge-Based Systems. Vol.1. 463-469 (2002)
-
[Publications] M.Kurano, M.Yasuda, J.Nakagami, Y.Yoshida: "Markov decision processes with fuzzy rewards"Proceedings of the Second International Conference on NACA. 221-232 (2002)
-
[Publications] Y.Yoshida, M.Yasuda, J.Nakagami, M.Kurano: "Discrete-Time American Options Evaluated by Weighting Functions"Proceedings of KES 2002 (Knowledge-Based Intelligent Engineering Systems and Allied Technologies). Vol.1. 255-259 (2002)
-
[Publications] Y.Yoshida, M.Yasuda, J.Nakagami, M.Kurano: "An approach to stopping problems of a dynamic fuzzy system"Fuzzy Sets and Systems. Vol.131/2. 225-233 (2002)
-
[Publications] M.Kurano, M.Yasuda, J.Nakagami: "Interval methods for uncertain Markov decision processes"Zhenting Hou, Jerzy A.Filar and Anyue Chen(Eds.) : Markov Processes and Controlled Markov Chains, Kluwer Academic. 223-232 (2002)