2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13480148
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹田 敏一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30116058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
代谷 誠治 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (80027474)
北田 孝典 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60263208)
山本 敏久 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50273602)
山根 義宏 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (60115649)
三澤 毅 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (70219616)
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Keywords | ミクロ炉物理 / ドップラー反応度係数 / 自己遮蔽 / 実効温度 / 温度分布 / 集合体 / 過渡解析 / 中性子束角度分布 |
Research Abstract |
ドップラー反応度係数については、燃料ペレット内の温度分布を考慮することにより多群定数を用いた結果では20%の減少するものの、連続エネルギーモンテカルロ計算結果では温度分布考慮の影響が小さい。これはドップラー反応度係数に大きく寄与するU238の6.7eV及びPu240の1.OeVの捕獲反応率の高低温間での差が、ドップラー効果と空間自己遮蔽効果のバランス次第で拡大することもあるからである。MOX燃料体系ではU238の6.6eV巨大共鳴では温度分布を考慮しても高低温間捕獲反応率差にはほとんど影響を及ぼさないことが明らかになった。 過渡時の燃料棒内温度分布を考慮する効果を正確に把握するため、制御棒を含む2次元軽水炉燃料集合体体系において、核と熱を結合した計算コードを開発した。この計算コードを用いて燃料棒内の温度分布等の非均質性を考慮し、冷温停止及び高温待機状態からの制御棒落下事象を模擬した過渡解析を行った。その結果、特に高温な炉心での格子内の非均質性を直接考慮した過渡解析において燃料棒内の径方向温度分布は無視できないこと、および燃料棒内の温度分布が複雑であるため今回適用した燃料内で均一な温度を用いる実効温度モデルでは不十分であることが分かり、特に比較的高温な状態で、過渡時のような燃料棒内の複雑な温度分布の挙動を取り扱うにはミクロ炉物理基づく考察が必要であることが明らかとなった。 原子炉内の中性子束角度分布の測定手法として、光ファイバー検出器とCdチューブを組み合わせた手法を考案した。光ファイバー検出器の有感部からみたCdチューブの開ロ部立体角が、光ファイバー検出器を微小に移動させることで変化することを用いたものである。この手法による測定実験を京都大学原子炉実験所の臨界集合体を対象に実施し、中性子束の角度分布の測定結果を得ることによりこの手法の有効性を確認した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Toshikazu TAKEDA, Hideaki HYOUDOU, Takanori KITADA: "EFFECT OF NONUNIFORM 3-D VOID DISTRIBUTION WITHIN BWR FUEL ASSEMBLIES ON NEUTRONICS CHARACTERISTICS"PRPCEEDINGS 18^<th> International Conference on Transport Theory. 205-210 (2003)
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[Publications] 竹田 敏一: "アイデアを生み出す炉物理"日本原子力学会誌. 45・7. 424-427 (2003)
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[Publications] Tadashi Ushio, Toshikazu Takeda: "The Characteristics and Subgroup Methods in Square Light Water Reactor Cell Calculations"NUCLEAR SCIENCE AND ENGINEERING. 144. 61-80 (2003)
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[Publications] Tadashi USHIO, Toshikazu TAKEDA, Masaaki MORI: "Neutron Anisotropic Scattering in Heterogeneous Cell Calculations of Light Water Reactors"Journal of NUCLEAR SCIENCE and TECHNOLOGY. 40・7. 464-480 (2003)
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[Publications] Toshikazu TAKEDA, Kazuya YAMAJI, Akiko SAWADA: "TRANSIENTANALYSIS OF NEUTRONIC BEHAVIOR IN FUEL ASEEMBLIES BASED ON MICRO REACTOR PHYSICS"International Conference on Supercomputing in Nuclear Applications SNA'2003. 27 (2003)
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[Publications] Toshikazu TAKEDA, Yuzuru HAMADA, Takanori KITADA: "3D Transport Theory Method Based on MOC for Analyzing Integral Data of Transmutation"Global2003. 1005-1010 (2003)