2001 Fiscal Year Annual Research Report
大気と北方森林生態系間におけるCO_2交換過程の解明、定量評価、およびモデル化
Project/Area Number |
13480150
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平野 高司 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (20208838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町村 尚 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30190383)
鱧谷 憲 大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (30264815)
文字 信貴 大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (20111982)
岡田 啓嗣 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30333636)
高木 健太郎 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助手 (20322844)
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Keywords | 北方森林生態系 / カラマツ林 / CO_2フラックス / 相互作用 / トランクスペース / 土壌呼吸 |
Research Abstract |
本年度は,研究を開始したのが12月であり,実施期間がほとんどなかった。また冬季であったため,研究対象の落葉針葉樹(カラマツ)林に観測機器を設置するなどの作業は困難であった。したがって本年度は,来年度の雪解け後の本格的な現地実験に向けた観測システムの開発・整備と,これまで独自に観測および収集してきたデータの整理・解析を中心に研究を実施した。 具体的には,1)カラマツ林(キャノピー)上でのCO_2フラックス観測データの解析と評価,2)カラマツ林の土壌CO_2濃度および土壌から放出されるCO_2量(土壌呼吸速度)の解析と評価,3)カラマツ林の微気象および土壌環境の解析と評価,4)カラマツ林の微気象データを利用したフラックス・フットプリント解析,を予備的に行った。また観測システムに関しては,1)林床でのCO_2,水蒸気,熱フラックスを長期連続観測(モニタリング)するためのシステムの開発,2)マスフローによる土壌からのCO_2放出過程に関係した大気圧の変動を観測するためのシステムの開発,3)森林内外での乱流輸送を詳細に観測するためのシステムの開発,を行っている。1)と2)のシステムに関しては,融雪後のなるべく早い時期に現地に設置し,4〜6月のカラマツ(キャノピー植物)のフェノロジー変化(展葉)にともなうフラックスの変化を観測する予定である。 現在までに得られた主な成果は,1)研究対象のカラマツ人工林の年間(2000年9月〜2001年8月)のCO_2固定量は18.4mol m^<-2>y^<-1>であった,2)拡散法を用いて観測した土壌呼吸速度は,2001年8月で0.4〜0.6mol m^<-2>y^<-1>であった,などである。
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