2001 Fiscal Year Annual Research Report
マクロ分子をキャリヤーとする水中溶存重金属イオンの回収・濃縮法の開発
Project/Area Number |
13480178
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
冨田 太平 徳島大学, 工学部, 教授 (50035622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
妹尾 真紀子 徳島大学, 工学部, 助教授 (40226676)
杉山 茂 徳島大学, 工学部, 助教授 (70175404)
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Keywords | Metal ions / Chelating polymer / Microcapsule / Complexation / Separation / Membrane filtration |
Research Abstract |
1.水溶性キレートポリマーの調製と金属イオン結合特性 ポリ-α-アセチルアミノアクリル酸(P4Aと略す)を調製し、重量平均分子量(GPC測定:110万)のポリマーを得た。P4Aと重金属イオン(Co, Ni, Cu, Zn, Pb)との結合平衡関係を溶液のpH3〜6の範囲で限外濾過法によって求め、錯形成平衡から検討し、提案した錯形成モデルによってそれぞれの金属イオンに対して錯安定度定数を求めた。これらの錯安定度定数を用いて、提案モデルによって、溶液のpHに関係なくP4Aと金属イオンの結合平衡関係をよく表すことができた。P4Aと金属イオンの結合に選択性があり、P4Aと多孔質膜との組み合わせによって、金属イオンの回収・濃縮および相互分離できることが分かった。 研究結果は、平成13年12月に、アメリカ化学会Industrial and Engineering hemistry, Researchに投稿している。 2.キレート剤含有マイクロカプセルの調製と金属イオン結合特性 抽出剤のPC88Aを内包するマイクロカプセルを調製し、径20〜200ミクロンのカプセルを得た。マイクロカプセルと希土類金属イオン(La, Ce, Pr, Sm,)との結合平衡をベッド法によって求めた。調製したマイクロカプセルは金属イオンとの結合平衡到達に長時間要するが、金属イオンに対して選択性があり、また、吸着量が大きいことから、水溶液中に溶存する金属イオンの回収・濃縮に有用であると考えられる。 研究結果は、平成14年10月4-6日に開催される日韓合同分離シンポジウム(東京)において発表予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Kawano, K.Hamaguchi, T.Tomida: "Binding Properties of Water-Soluble Chelating Polymers with Divalent Metal Ions Measured by a Batch Ultrafiltration"The Sixth International Symposium on Separation Technology-Between Japan and Korea-. 2002/10 in Tokyou(発表予定).
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[Publications] K.Kawano, T.Tomida: "Properties of Micro-beads Including PC88A for Adsorption of Metal Ions"The Sixth International Symposium on Separation Technology-Between Japan and Korea-. 2002/10 in Tokyou(発表予定).