2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13480267
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
島崎 琢也 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00324749)
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Keywords | ES細胞 / Embryoid Body(EB) / 神経幹細胞 / 神経前駆細胞 / ドーパミンニューロン / レチノイン酸 / 運動ニューロン / HB9 |
Research Abstract |
ES細胞からの種々の神経幹細胞およびニューロンの分化誘導とその神経変性疾患モデル動物への移植 まず、ES細胞より、ドーパミンニューロンを従来より効率的に産生できる神経幹細胞を含む神経前駆細胞を分化誘導するシステムを開発した。この分化誘導法によって得られるドーパミンニューロンは、神経幹細胞を含む神経前駆細胞を分化させた細胞の70%に達した。次に、FACSによって分離したドーパミンニューロンを産生する能力のあるES細胞由来神経前駆細胞を6-OHDAを用いて作製したパーキンソンモデルラットの線条体へ移植し、治療効果を行動学的に解析した。しかしながら、期待された充分な治療効果は得られなかった。そして、その原因を調べるために、移植細胞のホスト脳内における増殖・分化等について組織学的に解析を行ったところ、移植した前駆細胞の分化が不十分で、治療に必要な量のドーパミンニューロンが得られていなかったことが分かった。一方、運動ニューロンを従来より効率的に産生できる神経幹細胞を含む神経前駆細胞を分化誘導するシステムも開発した。具体的には、ES細胞を浮遊培養に移し、低濃度のレチノイン酸存在下でEmbryoid Body(EB)を形成させ、そこから神経幹細胞に選択的な培養条件を使って神経幹細胞を含む神経前駆細胞を増殖させた。これらの細胞をin vitroで分化させると、全細胞の約30%が運動ニューロンのマーカーであるHB9陽性であった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Murayama, A., Matsuzaki, Y., Kawaguchi, A., Shimazaki, T., Okano, H.: "Flow cytometric analysis of neural stem cells in the developing and adult mouse brain"J. Neursci. Res.. 68. 837-847 (2002)
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[Publications] Okano, H., Yoshizaki, T., Shimazaki, T., Sawamoto, K: "Isolation and transplantation of dopammergic neurons and neural stem cells"Parkinsonism Relat Disord.. 1. 23 (2002)
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[Publications] Chojnacki, A., Shimazaki, T., Gregg, C., Weinmaster, G., Weiss, S.: "Glycoprotein 130 signaling regulates Notch1 expression and activation in the self-renewal of mammalian forebrain neural stem cells"J. Neursci.. 23. 1730-1741 (2003)