2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13490005
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉田 康子 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (00292219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 和喜 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (40006193)
白根 礼造 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30206297)
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Keywords | 衝撃波医療 / レーザー医学 / 脳神経外科 / 頭蓋骨欠損 / 骨形成誘導 / 衝撃波工学 / レーザー誘発液体ジェット / 神経内視鏡 |
Research Abstract |
平成13年度は頭蓋照射に適した衝撃波照射装置を試作し、頭蓋模擬モデルならびに頭蓋骨部分欠損動物モデルを用いて実験を行った。骨断端面に衝撃波を照射し、頭蓋骨形成誘導の有無、脳損傷の程度、頭蓋骨、硬膜、脳脊髄液、脳実質に伝播する衝撃波の圧力測定と観察を行った。 1.衝撃波照射装置の作成:衝撃波発生源としてはHo-YAG laser、Nd-YAG laser、半導体レーザーについて比較検討した結果、低エネルギーかつ効率的な衝撃波の発生が実現できると点で、Ho-YAG laserを選択した。また、レーザエネルギーによる熱損傷を最小限に抑えるため、本レーザーを水中細管内で発振させることで発生するレーザ誘発液体ジェットにより最大過剰圧100気圧の衝撃波を発生させることが可能となり実験に用いた。この方法では、周囲組織に対して非侵襲的に目的とする頭蓋骨欠損部まで到達することが可能となり、さらに、頭蓋骨欠損部断端に照射する衝撃波のピーク圧を自在に調節できるということが判明した。一方、今年度の研究結果から、本衝撃波発生装置は神経内視鏡との併用が可能性が示唆され、その機械特性と安全性を検証中である。 2.衝撃波モデル照射実験:動物モデル実験を行った。頭蓋骨形成誘導は衝撃波照射により誘導されることが示された。さらに衝撃波骨形成誘導に関する至適照射条件、頭蓋照射後の頭蓋骨・脳組織における組織学的変化について解析を加えている。衝撃波照射部位の直下に存在する脳組織の保護法としては、脳表硬膜面を被覆する衝撃波緩衝材を試作中である。来年度は我々が開発した衝撃波照射装置を用いた頭蓋骨形成誘導後の頭蓋骨の成長過程と脳を含めた照射部周囲組織への長期的影響に関して、レントゲン、組織像、血液生化学検査を用いて検討するとともに、骨歪みセンサーを用いて本治療法の力学特性、脳組織損傷作用についての解明を行う計画である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 高山和喜: "衝撃波の学際応用"日本機会学会論文集(B編). 67巻657号. 1-2 (2001)
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[Publications] 吉田康子: "NF1に合併する頭蓋骨欠損"小児の脳神経. 26巻3号. 173-174 (2002)
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[Publications] Nakagawa Atsuhiro: "Characteristics of Holmium YAG laser-induced jet and its possibility as a novel method for dissection"Lasers in Surgery and Medicine. (in press). (2002)
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[Publications] 中川敦寛: "Ho : YAGレーザー水中発振による生体組織への影響"日本レーザー医学雑誌. 22. 219-219 (2002)
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[Publications] Komatsu Makoto: "Basic research on laser-induced shock/bubble interaction and water flow for medical application"Proceedings of 1st International Symposium on Advanced Fluid Information. Vol.1. 567-562 (2001)
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[Publications] Yoshida Yasuko: "Syringomyelia"Springer. 263 (2002)