2001 Fiscal Year Annual Research Report
国際開発関係大学院と国際援助機関との連携による特別プログラム制度開発に関する研究
Project/Area Number |
13490018
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中山 修一 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (30084122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 博史 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (50118006)
長田 博 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (40233506)
岩崎 秀樹 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 助教授 (50116539)
青木 隆 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (60251146)
辻 正次 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 教授 (90029918)
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Keywords | 国際協力 / カリキュラム開発 / インターン・シップ / ボニンティア / 開発途上国 |
Research Abstract |
国立開発関係大学院の教育課程における実習系科目の位置づけについて検討した上で、米国大学院における海外実習カリキュラムの実情についての現地調査を行った。米国においては44大学(院)56課程において、平和部隊(Peace Corps)との連携によって国外のボランティア活動を実習科目とする単位認定が行われており・各大学(院)において学生に対する実践的知識・経験を与える有効な手法とし,て積極的な評価が与えられている。米国における平和部隊と大学院の連携は1987年にラトガーズ大学においてNGO経営に協力するボランティア派遣と開発政策研究との連携プログラムが開設されたのが始まりであるが、その後平和部隊はこのプログラムを海外ボランティア確保の有効な手段として位置づけ、一方大学(院)はこれを学生に実践的な教育を与える絶好の機会と捉え、双方の協力関係の下でシステムの改良・拡張を図っている。このプログラムの特徴は、それぞれの大学(院)において、独自のプログラム設定が可能であることにあり、履修期間、修了要件等、それぞれの大学(院)が最も適切と考える教育課程の下で学生に対して極めて実効性の高い実習経験を提供している。学生は平和部隊の経験を基に研究成果を修士論文または研究報告の形でまとめ、その多くは政府機関、国際機関、NGOにおける国際協力業務に就職している。こうした実例を踏まえて、日本国内での開発人材養成の有力な手段として、開発援助機関と大学院の連携のあり方を検討することは、開発関係大学院にとっての極めて重要な今日的課題と言える。
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