2003 Fiscal Year Annual Research Report
日本における女性のライフステージと健康観、保健・医療行動をめぐる学際的研究
Project/Area Number |
13490019
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
星野 晋 山口大学, 医学部, 講師 (00259649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖田 一彦 広島県立保健福祉大学, 理学療法学科, 助教授 (70280196)
波川 京子 広島県立保健福祉大学, 看護学科, 教授 (30259676)
上田 真寿美 山口大学, 医学部, 講師 (30332810)
大屋 幸恵 武蔵大学, 社会学部, 助教授 (60257227)
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Keywords | 女性 / ライフステージ / 健康 / ヘルス・ケア / 医療人類学 / 社会学 / 健康科学 / 地域看護学 |
Research Abstract |
今年度は最終年度にあたるため、報告書のフレームワークを検討し、また各分担者は自分の担当について、研究のまとめをおこなった。 星野は、宇部市において健康づくり計画の策定過程に関わり、その参与観察を通して、地方における変容しつつある保健政策の現場で、本研究のテーマがどのように取り扱われつつあるかを検討した。また日本民族学会大会において本研究と関連させつつ「変容する『健康』概念と人類学」というテーマで分科会をもった。上田は、昨年度の調査結果及び先行報告から更年期女性を対象とした健康教育プログラムを作成し、それに基づいた介入を行なった。40歳以上の女性39名を対象に、介入前後に1.運動行動について、2.更年期症状、3.QOL、4.健康教育プログラムへの評価の4項目について調査した。波川は、近代から現在までの保健・医療政策年表を作成し、それをベースにして女性の健康施策の変遷、薬害や公害などを原因とする社会的健康被害の再発予防のために必要な施策を検証した。同時に,健康施策を国民に周知させるための健康教育と,国民自身の健康のための健康教育という健康教育の二面性が歴史的にどのように使い分けられたかを先行文献や当事者から情報収集し,分析した。沖田は、前年度に実施した「排便と健康の意識に関わるアンケート」の結果に統計処理を行い、それに医療人類学的な観点から考察したものを「第67回日本民族衛生学会」にて報告した。大屋は、都市部の子育て期の女性を対象に、自分の健康に対する意識、子どもの健康管理、病気、病院選択、医師評価に対する意識等に関する「保健・医療に関する意識調査」を実施した。さらに、練馬区を中心に子育て支援事業を展開しているNPO法人「手をつなご」において、母親たちに、子どもの健康管理に関する情報交換等についてインタビュー調査をおこなった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 上田真寿美, 佐久本壽代: "更年期症状と生活習慣の関連"九州体育・スポーツ学研究. 17巻,1号. 9-15 (2003)
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[Publications] 上田真寿美, 佐久本壽代他: "QOLの向上を目指した更年期健康教育プログラムの効果と展望"九州スポーツ心理学研究. 16巻,1号. 37-39 (2004)
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[Publications] 大屋幸恵: "NPO その日本的展開:コミュニティ空間を紡ぐNPOを事例として"社会学年誌. 45号. 163-181 (2004)
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[Publications] 波川京子他: "21世紀の医療政策づくり"本の泉社. 213 (2003)