2001 Fiscal Year Annual Research Report
従業員・専門家活用型コーポレート・ガバナンス・モデルの開発
Project/Area Number |
13490023
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森 淳二朗 九州大学, 大学院・法学研究院, 教授 (60079001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 不二一 (財)連合総合生活開発研究所, 主幹研究員
小池 和男 東海学園大学, 経営学部, 教授 (50022463)
稲上 毅 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (80061224)
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Keywords | コーポレート・ガバナンス / 資本効率と生産効率 / 労使関係と企業統合 / 米国型モデル批判 / 従業員参加 / 経営モニタリング |
Research Abstract |
・この一年間で四回の全体研究会を行った。出席できなかったメンバーとは、個別に研究会をもつことで、問題意識の共有の維持に努めた。 ・研究会には、メンバーではないが、世界的な杜会学者であるロナルド・ドーア教授も参加も得(二回)、きわめて活発な意見交換が行われた。 (研究実績) 1 米国型ガバナンス・モデルが適合する会社と適合しない会杜に関して、掘り下げた意見交換ができた。 2 既存のガバナンス・モデルから従業員が欠落していることによって生じる様々な問題点が議論された。 3 資本効率と生産効率が、現実の企業においてどのような関係において展開されているか討論した。 4 企業の再編と企業グループを基盤にした雇用関係の再編が顕著に進行しつつある実態が明らかにされ、単独企業に焦点をあてたこれまでのガバナンス論の限界が指摘された。 5 従業員の技能形成と生産効率の関係、また従業員に経営参加の機会を提供することの意義が検討された。 6 新たな企業理論に基づいて、ドイツ型共同決定とは異なる形態で、従業員がガバナンスに重要な役割を果たし得るシステムを構築することが可能であることが明らかにされた。
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