2001 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の居住環境バリアフリー化と体力維持予測に関する研究
Project/Area Number |
13490027
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
土川 忠浩 姫路工業大学, 環境人間学部, 助教授 (50180005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 勇人 姫路工業大学, 環境人間学部, 助教授 (50213442)
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Keywords | 高齢者 / 居住環境 / 温熱環境 / 体力 / 暖冷房 / 高齢者独居 |
Research Abstract |
1.高齢者の住宅の温熱環境の基礎調査として、兵庫県飾磨郡Y町の山間部Y地区に居住する高齢者住宅の居間の温湿度を夏季(2001年8月)と冬季(2001年12月、20002年1月)に、それぞれ1ヶ月間程度測定した。高齢者独居世帯、高齢者夫婦世帯および子世帯同居の違いによる室内温湿度状況および暖冷房状況等の違いについて検討した結果、冬季において独居世帯と夫婦世帯の温湿度はほぼ同等の状況で、同居世帯は独居・夫婦世帯よりも高い室内温度であった。 2.高齢者の生活・居住環境全般に対する意識としての不満度を、面接アンケートに調査した。調査対象は、Y町山間部Y地区、Y町公営住宅C地区および姫路市内S地区の在宅高齢者とした。Y地区では生活環境としての交通の利便性に不満度が高かった。一方、市街地のS地区では交通事故に対する不安、運動不足に対する不安が相対的に顕著であった。居住環境に対する不満は、地域に関係なく冬季の室内の寒さに対する不満が顕著であった。 3.兵庫県飾磨郡Y町に在住する65歳以上の独居高齢女性30名を対象として、生活体力と健康状態について調査を行った結果、以下の知見が得られた。1.日常生活において困難と感じる動作として訴え率の高かった項目は、男女とも「長時間立っているのが苦痛」、「膝が悪いので正座が困難」、「高い所に手が届きにくい」、「かがむのが苦痛」、「手や腕に力が入りにくい」であった。2.年齢の高さと筋力の弱さの両方と関連がみられた、日常生活において困難と感じる動作、居住環境で不便に感じる場所・事柄は「長時間立っているのがつらい」、「手や腕に力が入りにくい」、「高いところに手が届きにくい」であった。また、高齢女性を対象としてインターネット入力機器に関する調査を行ったところ、タッチスクリーンによる入力方式が無理のないインターネット入力方法であることがわかった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Uchida, Y: "Rough Set Based Knowledge Discovery of Interface for the Internet Usage among Japanese Elderly Women"Lecture Notes in Computer Science. Vol.2206. 749-754 (2001)
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[Publications] Uchida, Y: "The Input Device for the Internet Suitable for Japanese Elderly Women"Proc. of First Vietnam Japan Symposium on Medical Imaging/Informatics and Applications (VJMEDIMAG2001). 17-22 (2001)
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[Publications] 内田勇人: "高齢者にやさしい生活環境"第10回関西行動医学会シンポジウム講演要旨集. 10 (2002)
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[Publications] 内田勇人: "高齢者にやさしいインターネット入力装置の開発"第3回兵庫県総合リハビリテーションケア研究大会抄録集. 30 (2002)
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[Publications] 土川忠浩: "高齢者の居住温熱環境に関する基礎調査"第10回関西行動医学会シンポジウム講演要旨集. 18 (2002)