2003 Fiscal Year Annual Research Report
人間の視覚特性を利用した遠隔操縦用ヒューマンインタフェースの実用化
Project/Area Number |
13551001
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
志堂寺 和則 九州大学, システム情報科学研究院, 助教授 (50243853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松木 裕二 九州大学, システム情報科学研究院, 助手 (00315128)
合志 和晃 九州産業大学, 情報科学部, 助教授 (10294901)
松永 勝也 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (10036999)
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Keywords | 人工現実感 / 遠隔操縦 / 操作インタフェース |
Research Abstract |
本年度は、主として力覚フィードバックについて検討をおこなった。これまでの2年間の研究によって、従来型の視覚インタフェースと比較して使いやすい(作業成績がよい)ものを提案することができた。しかし、評価実験をおこなった結果、直接眼で見て作業する場合と比較すると、まだ作業成績が低く、さらなる検討が必要であることが示された。そこで、本研究課題の主たる目的は人間の視覚特性を利用して遠隔操縦用ヒューマンインタフェースを向上させることであるが、より作業成績を向上させる要因として力覚フィードバックについて注目した。 人工現実感技術を用いて、コンピュータ内に作業環境を構築した。操縦者は立体視で作業をおこない、作業中の力覚をフィードバックした。その結果、力覚フェードバックを与えた場合は与えない場合と比較し作業成績が向上することが示された。 次に、実環境で力覚フィードバックを与える遠隔操縦システムを構築した。このシステムでは、物体の位置計測、あるいは物体位置の理論値を元にして、衝突などの力覚フィードバックを与えるものであった。実験をおこなったところ、力覚フィードバックを与えた場合は、与えない場合と比較し作業成績が低下した。これは人工現実感技術を用いた仮想作業の結果とは反対の結果である。その理由として、実環境では、どうしてもシミュレートできない要素が存在し、それが作業の妨げとなっていると推測した。つまり、実環境での物体の位置を実時間で完全に計測することは困難である。そのようなデータを使ってコンピュータ内で構築した仮想世界は実環境と微妙に異なる。力覚フィードバックがない場合は、この違いがあっても違いを無視して作業が可能であるが、力覚フィードバックがある場合は、無視することができない。 さらに、本年度は最終年度であるため、これまでの研究の再検討をおこない、将来への課題について検討した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Ienaga, K.Matsunaga, K.Shidoji, K.Goshi, Y.Matsuki, H.Nagata: "Stereoscopic Video System with Embedded High Spatial Resolution Images Using Two Channels for Transmission."Proceedings of the ACM Symposium on Virtual Reality Software and Technology. 111-118 (2001)
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[Publications] 家永貴史, 松永勝也, 志堂寺和則, 合志和晃, 松木裕二, 永田裕樹: "中心部に高解像度部分を持つ立体ビデオシステムにおける映像伝送チャンネル数削減の試み"日本バーチャルリアリティ学会論文誌. 7・1. 15-22 (2002)
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[Publications] T.Hayami, K.Shidoji, K.Matsunaga: "An ellipsoidal trajectory model for measuring the line of sight."Vision Research. 42・19. 2287-2293 (2002)
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[Publications] T.Hayami, K.Shidoji, K.Matsunaga, S.Horimoto, H.Matsugashita: "Measuring visual axis as an independent variable from a fixation distance."Proceedings of 2002 IEEE International Conference on Systems, Man and Cybernetics. CD-ROM. (2002)
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[Publications] T.Ienaga, K.Matsunaga, K.Shidoji, M.Ohtsuru, S.Nezu, Y.Matsuki: "A comparison of work performance between a teleoperation under the stereoscopic video system with embedded high spatial resolution images and direct operation."Proceedings of the 7th World Multiconference on Systeraics, Cybernetics and Informatics X. 31-36 (2003)
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[Publications] M.Otsuru, H.Matsugashita, K.Matsunaga, K.Goshi, K.Shidoji: "Digital video system with monoscopic wide-angle images and stereoscopic high-resolution images."Proceedings of International Conference on Computer, Communication and Control Technologies CCCT' 03. I. 92-97 (2003)