2003 Fiscal Year Annual Research Report
電気浸透リニアステッピングアクチュエータを用いたバイオケミカル集積チップの開発
Project/Area Number |
13555018
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
高村 禅 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (20290877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 純 アクシオマティック株式会社, 研究者
馬場 嘉信 徳島大学, 薬学部, 教授 (30183916)
民谷 栄一 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (60179893)
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Keywords | μ-TAS / バイオチップ / Lab on a chip / アクチュエータ / 電気浸透流ポンプ / 光硬化ゲル / 化学の集積化 / 通過検出 |
Research Abstract |
近年、半導体微細加工を利用して流路やセンサーを一つのチップにつくりこみ、化学分析や合成を目指すμ-TASやLab-on-a-chipと呼ばれる分野が盛んである。小型化や高集積化の鍵である、小型、高性能で、組み合わせても互いに干渉しない流体駆動装置の開発と、それを利用したシステム構築の方法論やアーキテクチャの実例を研究するために、本年度は以下の項目について研究を行った。得られた成果を列挙する。 1 リニアステッピングアクチュエータの長寿命化 積年の問題であった、リニアステッピングアクチュエータの長寿命化に成功した。これまで、アクチュエータの駆動に用いる電気浸透流ポンプは、電流が安定しない、ゼータ電位が安定しないなどの問題があったが、白金電極周りでおきる電気分解に起因すると突き止められた。電極材料の変更で、100倍以上の長寿命化に成功した。 2 完全密閉化 上記の問題と解決とともに、気泡の発生が抑えられたため、完全密閉化が可能になった。これと同時に集積度も向上し、実用化へ向けて一気に前進した。 3 通過検出を用いた粒子制御系の開発 本アーキテクチャーは液滴のサンプルの取り扱いには大変優れているが、細胞や固相合成法で用いるビーズなどの扱いは苦手とする側面があった。それは液体の流れは、流路の中央で早く、壁際で遅いパラボリックな流れであるため、どうしても速度分布ができてしまうためである。このような粒子を確実にいそうするため、通過検出を用いたアーキテクチャーを新たに提案した。また、これに適した通過検出法を開発した。 以上により、本手法を実用化するための要素技術の開発は十分達成できたものと考える。
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[Publications] K.Kerman, Y.Morita, Y.Takamura, E.Tamiya: "Label-free electrochemical detection of DNA hybridization on gold electrode"Electrochem.Comm.. 5. 887-891 (2003)
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[Publications] A.Oki, H.Ogawa, Y.Takamura, Y.Horiike: "Biochip which examines hepatic function by employing colorimetric method"Jpn.J.Appl.Phys.[2]Lett.. 42. L342-L345 (2003)
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[Publications] A.Oki, M.Takai, H.Ogawa, Y.Takamura, T.Fukasawa, J.Kikuchi, Y.Ito, T.Ichiki, Y.Horiike: "Healthcare Chip for Checking Health Condition from Analysis of Trace Blood Collected by Painless Needle"Jpn.J.Appl.Phys.. 42. 3722-3723 (2003)
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[Publications] N.Kaji, Y.Tezuka, Y.Takamura, M.Ueda, T.Nishimoto, H.Nakanishi, Y.Horiike, Y.Baba: "Separation of Long DNA Molecules by Quartz Nanopillar Chips under a Direct Current Electric Field"Anal.Chem.. 76. 15-22 (2004)