2001 Fiscal Year Annual Research Report
飛行時間法による構造用材料の高精度中性子残留応力測定システムの開発
Project/Area Number |
13555024
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
秋庭 義明 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (00212431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森井 幸生 日本原子力研究所, 先端基礎研究センター, 研究員
神山 崇 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教授 (60194982)
田中 啓介 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (80026244)
來海 博央 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (30324453)
林 眞琴 (株)日立製作所, 機械研究所, 研究員
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Keywords | 残留応力 / 中性子 / 相応力 / 飛行時間法 / 角度分散法 / 回折弾性定数 |
Research Abstract |
(1)高エネルギー加速器研究機構の飛行時間法による中性子回折装置VEGAもしくはSIRIUSに装着可能な負荷装置により引張負荷状態におけるひずみ測定を可能とした.負荷荷重容量は1トンまでで,ひずみ制御による負荷が可能である. (2)単相多結晶材および多相多結晶材の応力測定手法を導出し,セラミックスの弾性定数におよぼす気孔率の影響を明らかにした.ついで,多結晶材料における複数の回折面の弾性定数をもとに,単結晶の弾性定数を求める手法を開発した. (3)各種構造用材料を静的に弾性負荷することによって各種回折に対する中性子回折弾性定数を求め,測定応力に対する回折面依存性を検討するとともに,測定精度および装置誤差を明らかにした.特に,単結晶の弾性定数を用いて,構造材料の任意の回折面の弾性定数を簡便に評価する方法を開発した. (4)含有率の異なるセラミックス複合材料の熱残留応力を測定し,セラミックス複合材料の残留応力測定に最適な回折面を明らかにするとともに,熱残留応力に及ぼす第2相の体積含有率の影響を明らかにした.特に,飛行時間法では,回折プロファイルが非対称となるため,通常のGauss曲線による近似が不可能である.ここでは,複数の関数を組み合わせることによって,飛行時間を評価する手法を開発した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Akiniwa: "Thermal residual stresses in ceramic composites measured by neutron diffraction"Material Science Research International. STP. 427-430 (2001)
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[Publications] K.Tanaka: "Neutron diffraction measurements of loading and residual stresses"Material Science Research International. STP. 412-417 (2001)
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[Publications] M.Hayashi: "Measurement of residual stress in structural components by neutron diffraction"Material Science Research International. STP. 418-423 (2001)
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[Publications] 秋庭 義明: "超硬合金(WC-Co)の各相の残留応力の中性子およびX線による測定"日本材料学会第37回X線材料強度に関するシンポジウム講演論文集. 38-43 (2001)
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[Publications] 皆川宣明: "無ひずみ格子面間隔測定装置の製作と一般構造材の測定"日本材料学会第37回X線材料強度に関するシンポジウム講演論文集. 220-222 (2001)
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[Publications] 斎藤徹: "中性子回折による各種材料の弾性定数測定"日本材料学会第37回X線材料強度に関するシンポジウム講演論文集. 223-226 (2001)