2002 Fiscal Year Annual Research Report
単電子デバイス用ナノスケールシリコン量子細線の機械的特性評価技術の開発
Project/Area Number |
13555030
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
磯野 吉正 立命館大学, 理工学部, 助教授 (20257819)
|
Keywords | シリコン量子細線 / 引張り試験 / 静電アクチュエータ / 走査型プローブナノリソグラフィ |
Research Abstract |
第2年度に当たる今年度は,主としてシリコン量子細線のオンチップ引張り試験デバイス製作におけるプロセスの確立を試みた.ここでは,オンチップシリコン量子細線引張り試験デバイスを作製するに当たり必要となる3層構造シリコンウエハを準備するため,SIMOX(Separation by Implanted Oxygen)基板とSOI (Silicon On Insulator)基板とのフュージョンボンディングを実施するとともに,反応性イオンエッチング(Deep-RIE)装置による櫛歯型静電マイクロアクチュエータ機構をデバイス上に形成した. Deep-RIEによるシリコンドライエッチングについては,まず,マスク材料の選定,マスクパターニング条件,エッチング条件を詳細に検討し,アスペクト比20以上の深堀エッチング法を確立した.一方,同エッチングによる櫛歯型静電マイクロアクチュエータの作製では,量子細線の寸法に応じて2種類の形状を準備した.具体的には,厚さ150nm,幅1OOnm,長さ3μmの量子細線試験片に対しては,櫛歯幅4μm,櫛歯間距離3μm,高さ20μmの櫛歯を8000個,また,厚さ1OOnm,幅50nm,長さ3μmの量子細線試験片に対しては同寸法の櫛歯を5000個,シリコンチップ上に作製し形成することに成功した. 一方,試験片となる量子細線の作製法として採用する走査型プローブナノリソグラフィ技術の確立を試みた.本手法は,自己組織化有機膜をマスクとしてナノスケールのパターニングを実現する手法であり,次年度国際会議にて研究発表予定である.今後は,デバイス作製を完了した後引張り試験を実施し,量子細線の力学特性および電気特性のスケール効果について検討する予定である.
|
Research Products
(1 results)