2002 Fiscal Year Annual Research Report
超音波を利用した高精度環境流動場計測システムの開発
Project/Area Number |
13555045
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
有冨 正憲 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (60101002)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 正明 ジャパンプローブ(株), 取締役・主任研究員
小池 義和 芝浦工業大学, 工学部二部・電気工学科, 専任講師 (30251672)
木倉 宏成 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (00302985)
|
Keywords | 流体力学 / 河川 / UVP / 超音波パルスのドップラ効果 / フローマッピング / GPS / 超音波 / 流れ場モニタリング |
Research Abstract |
超音波パルスのドップラ効果を利用した気泡流の瞬時流速分布を計測するシステムを,土砂が混入している河川水等の環境流動計測システムに発展させ,河川や汚染水の浄化設備の高度化に資することを目的とし,以下の研究課題に取り組み,超音波流速分布計測法とRTK-GPSを用いた位置計測法を融合させることで,少数のセンサーによる河川の2次元フローマッピングシステムを構築し,小規模な河川の流速計測を行い,河川水の超音波計測の可能性と,超音波流速分布流測計の実用場への適用性を調べた結果以下のことを確認した. (1)河川水に含まれる土砂等が超音波パルスの反射体として利用できるか否かを調べ,利用できない場合には空気および強力超音波による気泡発砲として注入する技術を確立した. (1)2つの物質の音響インピーダンスが大幅に異なると超音波の透過性は低くなるが,透過性に対する超音波入射角と周波数は非線型な特性を有する.このことを利用して,金属の種類と壁厚に対する超音波パルスの透過性について入射角と周波数の関係を解明する実験を行い,その成果を基にして金属配管に対する超音波センサーの取付け技術を確立した.尚,金属配管内の測定には現有の超音波流速分布計(UVP)を用いるが,低周波数用に必要な超音波センサーを試作した. (2)アクリル製円管流路内の流速分布測定を現有のUVPとレーザ・ドップラ流速計を用いて同時計測し,UVPの計測精度を調べるとともに,UVPの瞬時流速分布の計測データからオンラインで流量を求めるソフトなど流れ場計測システムとして必要なソフトを整備した. (3)水面から700mmの高さにおいては,GPSアンテナが水面からのマルチパスの影響を受けにくいことがわかった. (4)超音波流速分布計測法とRTK-GPSの同時計測により流動場解析が可能であることを確認した. (5)本計測手法は,石などの障害物が存在していても,その周りの流れを的確に捉えることが出来るのみならず,障害物後方の流れ場計測も可能である.
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 和田守弘, 木倉宏成, 有冨正憲, 森治嗣: "超音波ドップラ法を用いた環境流動場計測"日本流体力学会年会2002講演論文集. 490-491 (2002)
-
[Publications] Yasushi TAKEDA, Hiroshige KIKURA: "Flow Mapping of the Mercury Flow"Experiments in Fluids. 32・2. 161-169 (2002)
-
[Publications] 小池義和, 大司毅, 木倉宏成, 有冨正憲, 森治嗣: "超音波キャビテーション気泡をトレーサーとした配管内の超音波ドップラー流量計測"日本音響学会2002年秋季研究発表会講演論文集. 1083-1084 (2002)