2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13555079
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡邊 正人 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (20251663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖野 晃俊 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (60262276)
堀田 栄喜 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (70114890)
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Keywords | 双極性パルス / 放電 / パルスパワー / 気体分解処理 |
Research Abstract |
双極性パルスパワーを用いた高効率気体分解処理について,放電処理の原理およびその有用性の実証のために,2ヶ年の予定で研究を実施した。研究初年度の本年は,まず,実験設備の構築を行なった。気体放電処理容器として,既存の円筒形容器の中心部に直径0.2mmのタングステン製内部電極を装着し,処理対象気体の給・排気システムを設置した。また,双極性パルスパワー電源システムを設計・製作した。双極性パルス電圧の発生は,20m長の同軸ケーブルを用いたケーブル放電により行なった。生成したパルス電圧は昇圧用スタックにより昇圧され,気体処理装置の電極へ印加される。双極性パルス電源システムの特性試験を行なった結果,波高値60kV, 200nsの双極性パルスを得た。 次に,放電処理の基礎資料を得るために,NOx処理実験を行なった。NOx(N_2希釈のNOガス)を流量2l/minで放電処理容器へ給気し,これと同期して種々の繰返し周波数で双極性パルスを印加した。これにより,繰返し周波数10Hzの時に,NOx除去率85%を得た。これは十分実用に耐え得る値である。さらに、双極性パルスによるNOx処理の有効性について検討を行なうために,等しい入力電力を持つ単極性パルスを用いた場合の放電処理実験を行なった。しかしながら,今回の実験では双極性パルスよりも単極性パルスの方がNOx除去率は高い値を示した。これは、双極性パルス上で正電位から負電位への極性反転に60nsを要しており,この時間中に正電圧印加時に生成された電子の多くが再結合してしまった,すなわち,本来電子の拡散を目論んで印加した負電圧の効果が現れなかったためと考えられる。 今後は,双極性パルス波形の改良,VOC処理への応用の第1段階としてトリクロロエチレンの分解処理計測,および,放電プラズマの観測による放電処理プロセスの解明を行なう。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 南和樹, 秋山雅光, 沖野晃俊, 渡邊正人, 堀田栄喜: "双極性パルスコロナ放電によるNOx処理"平成13年電気学会全国大会講演論文集. 1. 159-159 (2001)
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[Publications] M.Watanabe, J.Maehara, I.Fukushi, E.Hotta 他3名: "Behavior of Ablated Plasma in Laser-Triggered Vacuum Switch"Abstract of 13^<th> IEEE Int. Pulsed Power Conf.. 419-419 (2001)
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[Publications] K.Minami, M.Akiyama, A.Okino, M.Watanabe, E.Hotta: "De-NOx characteristics of bi-directional pulse corona discharge"Proc. of 2nd Asia-Pacific Int. Symp. 0n the Basis and Application of Plasma Technology. 39-44 (2001)
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[Publications] P.R.Chalise, M.Ishikawa, M.Watanabe 他3名: "Side-Extraction-Type Secondary Emission Electron Gun using Wire Ion Plasma Source"Jpn. J. Appl. Phys.. 40・2B. 1118-1121 (2001)