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2003 Fiscal Year Annual Research Report

渓流を模擬した礫列・礫段魚道の設計法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 13555139
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

長谷川 和義  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70001328)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 渡邊 康玄  独立行政法人北海道開発土木研究所, 河川研究室長
森 明巨  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00001339)
Keywords山地渓流 / 魚道 / ステップ・プール / 礫列・礫段 / プール長 / ステップ波高 / 水生昆虫 / 渓流魚
Research Abstract

本研究は,山地渓流に発達している礫列(リブ)や礫段(ステップ・プール)などの階段状の河床地形を模した新しいタイプの渓流型魚道の設計法を明らかにすることを目的としている.研究終了の今年度は,昨年度までの成果をもとに,ある渓流の5年確率流量,河床勾配,河道幅,河床材料粒径分布をあたえて魚道を設計した場合に,どの程度現実に近い形態となるかにつき検証をおこなう比較検証調査を実施した.対象渓流は豊平川支川の津別川(5年流量30m3/s,勾配1/46,河道幅11.6m)であり,結果は以下であった.
1.設計プール長は,提案式によって河床勾配と流量から求められ,4.5mの値を得た.実測の平均プール長は4.3mであった.
2.設計ステップ波高は,提案している河床材料粒径分布の84%粒径から求められ,0.46mを得た.実測の平均ステップ波高は0.44mであった.
3.ステップ構成礫の設計配置は,枯れ葉など有機浮遊物がトラップされやすく水生昆虫の生息数が豊富になる連続W型配置(1曲がり1/10河道幅程度,5モード礫段)とした.実測結果は1〜3モードのW型配置が多数を占めた.
4.群別川その他渓流での実績を参考に,生息渓流魚をアメマス,ヤマメ,フクドジョウ,ハナカジカと想定した.薄別川でのエレクトリックフィッシャーを用いた捕獲調査(2003年10月)の結果は,アメマス(10尾),ヤマメ(3尾),フクドジョウ(37尾)であり,ハナカジカは捕獲されなかった.
5.これらの生息魚のうち,遊泳型のアメマス,ヤマメはプール部に,底生型のフクドジョウはプール部とステップ近傍に2:1の割合で存在した.
6.プール部とステップ近傍に存在したフクドジョウにつき,それぞれが摂餌した優占種昆虫の種別個体数割合と湿重量割合を調べた結果,捕食昆虫の重量%順位は定在位置によらず類似するが,捕食個数%に大きな違いがあることが明らかにされた.フクドジョウはある嗜好性を有し,必要な重量になるまでの個数の昆虫を捕食している可能性がある.
以上の結果から,提案した方法により礫列や礫段を模した渓流型魚道を設計することが可能であり,また回遊のみならず生息に適した魚道としうる見通しを得た.

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 川村信也: "ステッププールを利用した生息型魚道の設計指針の提案"土木学会北海道支部論文報告集. 第60号. 402-405 (2004)

  • [Publications] 鈴木孝司: "薄別川におけるステップ・プールの水生昆虫と魚類の関係"土木学会北海道支部論文報告集. 第60号. 476-477 (2004)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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