2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13555158
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大崎 純 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40176855)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水谷 太朗 大成建設設計本部構造グループ, エンジニア
細澤 治 大成建設設計本部構造グループ, チーフエンジニア
加藤 直樹 京都大学, 工学研究科, 教授 (40145826)
田川 浩 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (70283629)
|
Keywords | ケーブル / 張力 / 施工順序 / 最適化 / 動的計画法 |
Research Abstract |
スタジアムなどの大スパン骨組構造物を想定したケーブル補強骨組を対象とし,張力導入過程での種々の困難点を解決するため,最適化手法と逆施工解析によって,最終状態での張力に関する性能指標と施工中の力学的制約を考慮した張力導入法と,それに基づく張力導入支援システムを開発するための研究を行なった。本年度の成果は下記のとおりである。 1.完成時のケーブル張力を骨組に対する外力と考え,骨組の応力及び変位の制約の下で,張力の偏差量,最大値などの性能指標を最小化するような最適張力を求める手法を提案した。 2.施工過程を完成状態から逆に追跡することにより,ケーブル除去及びベントの導入にともなう応答量の変化を追跡するための逆施工解析のプログラムを開発した。 3.逆施工解析の過程において,1つのケーブルを除去あるいはベントを導入したときの骨組の応力・変位や他のケーブルの張力を総合的に判断して除去すべきケーブルを決定するための種々の指標を提案した。 4.施工順序決定問題を1つのスケジューリング問題と考え,動的計画法を用いて全工程を通じての張力総導入量及びジャッキ容量によって定まる施工エネルギーを最小化するような導入順序を求めるための手法を提案した。 5.3の指標を用いて得られる張力導入順序と4で得られた最適導入順序を比較することにより,3の指標によってほぼ最適な解を少ない計算量で求めることが可能であることを,スタジアム型のケーブル補強骨組構造物の例題によって示した。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 藤原 淳, 大崎 純 他: "ケーブル補強骨組構造物の施工順序決定法"日本建築学会近畿支部研究報告集. 41, 構造系. 349-352 (2001)
-
[Publications] 北折智規, 大崎 純 他: "ケーブル補強骨組構造物の施工順序決定法"日本建築学会大会学術講演梗概集(関東). B-1. 329-330 (2001)
-
[Publications] T.Mizutani, J.Fujiwara et al.: "Pretension optimization of cable-supported spatial frames"Proc. IASS Symposium 2001. No.TP053 (2001)
-
[Publications] 藤原 淳, 大崎純 他: "逆工程解析によるケーブル補強骨組構造物の施工順序最適化"第51回理論応用力学講演会講演論文集. 411-412 (2002)