並列連結式マルチポート温度成層型蓄熱システムの蓄熱バランス向上に関する研究

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13555161
• Research Institution: Osaka University
• Principal Investigator: 相良 和伸 大阪大学, 工学研究科, 教授 (30109285)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 岩田 宜己 中部電力(株), 電力技術研究所, 研究副主査 ; 北野 博亮 三重大学, 工学部, 助手 (80293801) ; 山中 俊夫 大阪大学, 工学研究科, 助教授 (80182575)
• Keywords: 蓄熱 / 温度成層 / 並列式 / 蓄熱バランス / 通用口 / 実験 / 流入口 / モデル

Research Abstract

本研究は、並列連結式温度成層型蓄熱槽の蓄熱バランス向上に関して、適正な流入・流出口の開発、隔壁連通口の蓄熱アンバランス解消効果の検証と共に、シミュレーションによる各種条件下での蓄熱バランスの検討、実システムに適用した場合の有効性の検証に関する研究を実施したものである。
昨年度までに、複数槽を並列に連結した実験用温度成層型蓄熱槽を構築して、流量変化に応じた流入口・流出口の流量バランス特性変化の解明と並列槽隔壁に設ける連通口のサイズと配置などの槽内混合特性に及ぼす影響を解明するための研究、空調機側への送水温度に影響を与える取水口のモデル化の検討などを実施してきた。最終年度の本年度は、以下の連通口の蓄熱アンバランス解消効果の検証、モデルの精細化、設計ツールの開発を中心とした研究を実施した。
1.並列連結式温度成層型蓄熱槽の槽隔壁に設けた連通口の槽内蓄熱バランス保持に対する効果について、流入流量および構成する各槽の槽容積を変化させた場合の効果の程度を検討するための実験を行い、連通口の蓄熱アンバランス解消効果の検証を行った。
2.蓄熱槽取水口付近の流れの特性を明らかにするために、基本的な取水口形状である水平取水口周りの流速・温度分布を流体数値シミュレーションにより検討することにより、様々な温度分布条件下の取水口周りの流速分布特性のモデル化の検討を行った。
3.シミュレーション結果を設計資料として活用できるようにするために、各モデルの理論的考察から無次元パラメータの抽出を行い、できるだけ少ない数の設計パラメータによってシミュレーションの結果の整理が可能となるようにした。
4.研究成果を取りまとめた。