2002 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノコイルの気相合成法の開発および特性評価
Project/Area Number |
13555171
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
元島 栖二 岐阜大学, 工学部, 教授 (80021608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古谷 吉男 長崎大学, 教育学部, 教授 (70181469)
岩永 浩 長崎大学, 工学部, 教授 (40039772)
菱川 幸雄 シーエムシー技術開発(株), 研究員
藤井 光廣 長崎総合科学大学, 教授 (90086455)
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Keywords | カーボンマイクロコイル / カーボンナノコイル / アセチレン / 触媒 / CVD |
Research Abstract |
A)カーボンナノコイルの大量合成条件の検討を行った。 (1)大量合成用ナノ触媒の探索を行い、Fe基合金およびPt/SiO_2系触媒が最適であることを明らかにした。 (2)大量合成用大型反応装置の試作を行い、数グラム/バッチの収量が得られる条件を明らかにした。 (3)反応雰囲気に強静磁場(最大5テスラ)を照射して、カーボンマイクロコイルの微細化によるナノコイルの合成及びキラル選択を試みたが、微細化及びキラル化は得られなかった。 B)モルフォロジー、超微細構造及び成長メカニズムの検討を行った。 (1)Fe基合金装翻蝶を用いると、コイルの巻き方向(キラリテイ)が変化することを見出した。 (2)強磁場照射下での扁平コイルの成長機構を明らかにした。 (3)as-grownのナノコイルは、マイクロコイルと同様の非晶質構造をしていることを明らかにした。 (4)強磁場下でコイルが扁平に成長するメカニズムを明らかにした。 C)カーボンナノコイルの熱的・機械的・電磁気的・水素吸蔵特性評価を行った。 (1)高温で熱処理すると、コイル形状を保持したまま、ヘリングボーン構造が発達することを見出した。 (2)反応到牛を制御することにより、数倍から最大10倍まで完全弾性的に伸縮できる超弾力性コイルを得ることに成功した。また、収縮に際、その導電性は完全に保持されていた。 (3)自由空間法で10〜110GHz領域の電磁波吸収率を測定した結果、1-2wt%の添伽量で、平均-10dB,特定周波数領域では-20〜-40dBの優れた吸収を示し、高周波領域での電磁波吸収材として極めて有望であることを明らかにした。 (4)As-grown、熱処理およびミリング処理したカーボンナノコイルの水素吸蔵特性を検討した結果、グラファイト構造がある程度崩れている方が、吸蔵特性が良いことを見出した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] M.Fijii, M.Matui, S.Motojima, Y.Hishikawa: "Magnetoresistance in carbon micro-coils annealed at various temperatures"J. Cryst. Growth. 237-239. 1937-1941 (2002)
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[Publications] Mitsuhiro Fujii, Makoto Mashui, Seiji Motojima, Yukio Hishikawa: "Magnetoresistance in carbon micro-coils obtained by chemical vapor deposition"Thin Solid Films. 409. 78-81 (2002)
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[Publications] 橋新剛, 岩永浩, 元島栖二: "カーボンマイクロコイル(CMC)の形態と微構造"材料技術. 19(6). 293-298 (2002)
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[Publications] X.Chen, S.Yang, S.Motojima: "Morphology and growth model of circular and flat carbon coils obtained by the catalytic pyrolysis of acetylene"Mater. Lett. 57. 48-54 (2002)
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[Publications] S.Yang, N.Ueshima, S.Motojima: "Preparation of TaN/C(carbon microcoils)/TaN composite mincrotubes and TaN microtubes by vapor phase diffusion treatment of carbon microcoils"Mater. Sci. Eng., A. 346. 29-33 (2003)
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[Publications] S.Yang, X.Chen, S.Motojima: "Coiling-chirality changing of carbon microcoils obtained by catalyzed pyrolysis of acetylene and its mechanism"Appl. Phys. Lett.. 81(19). 3567-3569 (2002)
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[Publications] 元島栖二: "カーボンナノチューブの合成・評価、実用化とナノ分散・配合制御技術-カーボンマイクロコイルの電磁波吸収材への応用-(元島執筆)"技術情報協会. 312 (2003)