2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13555182
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
丸山 公一 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (90108465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 真由美 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助手 (20292245)
阿部 冨士雄 独立行政法人物質・材料研究機構, フロンティア構造材料研究センター評価ステーション第3ユニット, リーダー(研究職)
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Keywords | 高温構造材料 / 許容応力 / 高温クリープ / クリープ破壊 / 非破壊的寿命評価 / 余寿命 / 長時間外挿 / 材料リスク評価 |
Research Abstract |
火力発電プラントなどの高温高圧機器に使う材料には,安全率を低減し,より厳しい条件で使うこと(限界設計)が望まれている。限界設計では,破損の危険が増し,より高度なリスク(事故)回避技術が不可欠となる。本年度は,安全率を大きく取らなければならない原因の1つである先進高Crフェライト鋼のタイプIVの原因を検討し,以下の成果を得た。 1.タイプIV破壊は低応力・長時間クリープ条件で出現する。タイプIV破壊の発生にともなって,延性が低下し,クリープ破断時の断面収縮率は10%程度となる。この条件での溶接継手のクリープ破断時間は,母材に比べて1桁程度短くなる。 2.クリープキャビティは粗大なM_<23>C_6炭化物粒子と母相の界面に発生し,結晶粒界に沿って成長する。このキャビティはクリープ変形に誘起されて成長する。 3.Intercritical(IC)HAZ部は,AC_1とAC_3温度の間のα+γ2相域に加熱される。このICHAZでは,炭化物固溶度の低いフェライト(α)粒が多く残っており,しかも高温に加熱されるため,溶接時にM_<23>C_6粒子が最も早く粗大化する。しかもICHAZ部は結晶粒径が小さく,クリープ変形抵抗が低く,他の部分より大きなひずみが蓄積される。 4.上記の原因により,タイプIVクリープ破壊はICHAZ部に発生し,クリープキャビティを連結しながらICHAZ部を成長する。 5.タイプIV破壊の予知や抑制には,M_<23>C_6炭化物の成長に注目する必要がある。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 李 在勝: "Mod.9Cr-1Mo鋼の溶接部でのキャビティ発生機構"材料とプロセス. 16・6. 1575-1575 (2003)
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[Publications] 李 在勝: "Mod.9Cr-1Mo鋼の溶接熱影響部でのキャビティ発生機構"日本学術振興会第123委員会報告. 44・3. 249-254 (2003)
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[Publications] H.Y.Kim: "Stability of lamellar microstructure of hard oriented PST crystal of TiAl alloy"Acta Materialia. 51・8. 2191-2204 (2003)
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[Publications] Hee Y.Kim: "Microstructural Stability during Creep Deformation of Hard-oriented Polysynthetically Twined Crystal of TiAl alloy"Metallurgical and Materials Transactions. 34A・10. 2191-2198 (2003)
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[Publications] J.S.Lee: "Microstructural Characterization of Type IV Failure in Weldment of a Mod.9Cr-1Mo Steel"Proceedings of Failure 2004. (印刷中). (2004)
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[Publications] J.S.Lee: "Correlation between Premature Failure and Laves Phase Growth in 9Cr-1.8W-0.5Mo-VNb Steel"Proceedings of 2^<nd> International Conference on Advanced Structural Steels. (印刷中). (2004)
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[Publications] 丸山公一(分担): "設備管理技術事典"産業技術サービスセンター. 8 (2003)