2001 Fiscal Year Annual Research Report
純チタン極深容器の冷間多段深絞り加工技術の実用化研究
Project/Area Number |
13555198
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
森 謙一郎 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (80127167)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧 清二郎 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (20124315)
村尾 卓児 (株)野口研究所, 生産技術部・部員
大久保 不二男 (株)野口研究所, 生産技術部・部長
原田 泰典 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (30218656)
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Keywords | 純チタン板 / 多段深絞り加工 / 焼付き / カラーチタン板 / 皮膜処理 / 極深容器 / 冷間加工 |
Research Abstract |
近年チタン材の生産量が増加しており、実用材料として使用できるような環境になってきたが、加工技術がまだ十分に開発されていないため、製品としての用途が限られているのが現状である。純チタン材は、高耐食性を活かして各種形状の容器に成形されることが多く、プレス成形技術を確立することは必要不可欠である。 本研究では、純チタン極深容器を成形する多段深絞り加工技術を実用化する。冷間で中間焼なましをすることなしに深絞り加工を繰返して極深容器を成形する。純チタン材は冷間においても十分な延性を示すが、活性な金属であるために工具への焼付きを生じて成形できなくなる。特に、深絞りを繰返す多段深絞りでは、焼付きが大きな問題となる。チタン板の深絞り加工における焼付き防止技術を開発し、実用化を達成する。 焼付きを防止する方法として、チタン板に酸化皮膜の表面処理を行い、深絞り加工中に工具とチタン母材を直接接触させない深絞り加工法を提案し、陽極酸化皮膜、高温酸化皮膜、窒化被膜などの膜を付けることによって焼付きが防止できることが分った。また、膜厚さ、潤滑剤を変化させて焼付き防止に及ぼす効果を調べた。さらに,有限要素シミュレーションによって、大きなr値を有するチタン板の深絞り特性を調べた。 実生産を目的として、市販材であるカラーチタン板を用いて特別な処理をしない深絞り加工法を開発した。カラーチタン板では陽極酸化皮膜処理によって皮膜が付けられており、膜厚によって色が変化し、酸化皮膜処理された板として使用することができる。カラーチタン板を用いて,潤滑剤およびダイス材質を最適化することによって焼付きを防止することができた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] K.Mori, K.Katoh: "Finite element simulation of deep drawing of titanium sheet having high normal anisotropy"Simulation of Materials Processing: Theory, Methods and Applications. 775-779 (2001)