2003 Fiscal Year Annual Research Report
高機能性ダイヤモンドの開発並びに特殊環境マイクロ反応システムの構築
Project/Area Number |
13555209
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
今任 稔彦 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50117066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗 伸明 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (90336008)
草壁 克己 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (30153274)
諸岡 成治 福岡大学, 工学部, 教授 (60011079)
岡村 浩 東洋鋼飯(株)技術研究所, 副主任研究員
宮崎 真佐也 産業技術総合研究所, センター, 主任研究員
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Keywords | ダイヤモンド / CVD / 表面修飾 / アミノ化 / 塩素化 |
Research Abstract |
本研究はダイヤモンドを用いるマイクロ反応システムを構築することを目指して、ダイヤモンド薄膜の作製法とその表面の化学修飾法を検討した。本年度得られた成果は以下の通りである。 (1)ダイヤモンド表面の塩素化 マイクロ波CVD法によりシリコン表面にダイヤモンド薄膜を作製した。これに、245nmの紫外線を射照しながら塩素ガスを流通して塩素化を行った。その結果、表面のX線光電子分光(XPS)法により、C1原子の2p軌道に帰属されるピークが観測された。また、拡散反射赤外線分光法に(DRIFT)よりC-C1結合に基づく吸収が観測されたことから、ダイヤモンド表面が塩素されていることが明らかになった。 (2)ダイヤモンド薄膜のアミノ化 塩素化したダイヤモンド微粒子に、室温から573Kにわたる種々の温度条件下でアンモニアガスを流通し、ダイヤモンド表面のアミノ化を行った。その結果、XPS法によりダイヤモンド表面に窒素原子の存在を確認した。また、ダイヤモンド表面のDRIFT測定により室温でアミノ化したダイヤモンド表面には、NH_4^+の生成が観測された。373Kの温度条件下では、ダイヤモンド表面にC=NおよびNH_2の生成が観測された。更に573Kの温度条件下では、ダイヤモンド表面上の窒素原子の多くはイミンとして存在していることが明らかになった。 以上のように、不活性と考えられていたダイヤモンド表面を化学的結合によりアミノ化に成功した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ken-Ichiro SOTOWA, Tetsuo Amamoto, Akira SOBANA, Katsuki KUSAKABE, Toshihiko IMATO, Toshiki TSUBOTA: "Effect of treatment temperature on the amination of chlorinated diamond"Diamond and Related Materials. 13. 145-150 (2004)
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[Publications] Katsuki KUSAKABE, Akira SOBANA, KEN-Ichiro SOTOWA, Toshihiko IMATO, Toshiki TSUBOTA: "Electrical properties of boron-doped diamond films synthesized by MPCVD on an iridium substrate"Diamond and Related Materials. 12. 1396-1401 (2003)