2001 Fiscal Year Annual Research Report
DNA修飾半導体ナノ結晶を利用した遺伝子の多色アッセイ法の開発
Project/Area Number |
13555233
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
井原 敏博 熊本大学, 工学部, 講師 (40253489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山部 和則 熊本大学, 工学部, 助手 (90274696)
城 昭典 熊本大学, 工学部, 教授 (40038047)
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Keywords | 超微粒子 / ナノストラクチャー / 凝集体 / SNP解析 / 遺伝子診断 / 蛍光顕微鏡 / ハイブリダイゼーション / DNA |
Research Abstract |
本研究では量子サイズの半導体微粒子にDNAを修飾したコンジュゲートを作製する。この微粒子は表面に修飾されたDNAの性質に関係する種々の刺激でその凝集が制御できると考えられる。ここでは表面DNAの塩基配列に依存した凝集を利用して遺伝子の多色アッセイ法に関する基礎的検討を行う。半導体微粒子の使用に先立って初年度は同じく蛍光性を有する有機超微粒子を用いて本研究の基礎となる以下の項目に関して基礎的検討を行った。 1.オリゴヌクレチオド(ODN)修飾ナノ微粒子の調製 アミノ基修飾ODNはDNA自動合成装置で合成した。表面にカルボキシル基を有し、さらに蛍光色素(BODIPY)が含浸されたナノスフェア(直径約40nm)は購入した。水溶性のカルボジイミド(EDAC)を使用してODNを微粒子表面に化学修飾した。スフェアはSECにより精製し、電子顕微鏡観察などによりODNの修飾を確認することができた。 2.凝集反応条件の最適化及び遺伝子の多色アッセイに関する基礎的検討 温度とイオン強度は、核酸のハイブリダイゼーションを支配する非常に重要なファクターである。種々の条件検討により、適当な条件下、超微粒子同士がそれらを架橋することができるODN共存下、凝集することがわかった。この超微粒子同士の凝集体は数μから数十μmのサイズに及び、蛍光顕微鏡を用いてこれを鮮明に観察することができた。さらに、適当な波長帯の色素を有するスフェアを選んでやると凝集体を形成した場合にだけスフェア間のFRET(蛍光共鳴エネルギー移動)が観察できた。
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Research Products
(1 results)