2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13555244
|
Research Institution | Niihama National College of Technology |
Principal Investigator |
新田 敦己 新居浜工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (40300636)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道又 融 アルプス電気(株), 磁気応用事業部第3技術部材料, 主任技師
小出 学 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (10272866)
松下 和正 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80024610)
鈴木 憲一 ナミックス(株), 開発部, 統括部長
|
Keywords | 酸化ビスマス / 低融点ガラス / ガラス転移温度 / 中間酸化物 / 密度 / ホウ酸異常 / 配位数変化 / 化学的耐久性 |
Research Abstract |
1.ガラス化範囲および熱的性質 Bi_2O_3-B_2O_3-R'O(R=Ca, Sr, Ba)系、Bi_2O_3-B_2O_3-ZnO系、Bi_2O_3-B_2O_3-Al_2O_3系のガラス化範囲および熱的性質を調べた。ガラス化範囲は、Bi_2O_3-B_2O_3-ZnO系が最も広く、次にBi_2O_3-B_2O_3-BaO系であった。これらのガラス転移温度(Tg)は、第3成分がR'O, ZnOのときは、第3成分の増加に伴いガラス転移温度が低くなる傾向が見られたが、Al_2O_3の場合は、Al_2O_3が増加してもガラス転移温度の変化はほとんど見られなかった。どの組成においても、{Bi_2O_3+第3成分(R'O, ZnO, Al_2O_3)}=30mo1%となるとき、Tgが最も高くなることがわかった。これは、ガラス中のB^<3+>イオンの3配位から4配位への配位数変化によるものと考えられBi_2O_3系ガラスにおいてもホウ酸異常が見られることがわかった。 2.密度測定 Bi_2O_3-B_2O_3-Li_2O系、Bi_2O_3-B_2O_3-ZnO系およびBi_2O_3-B_2O_3-Al_2O_3系の密度測定を行った。いずれのガラスにおいても、Bi_2O_3含有量が増加するに伴い密度は本きくなった。ガラス中の各イオンを剛体球として各ガラスの充填率を求めた。その結果、いずれのガラスにおいても、{Bi_2O_3+第3成分(Li_2O, ZnO, Al_2O_3)}=30mo1%の関係を満足するとき、充填率が最大となった。これは、Tgの場合と同様柄市中のB^<3+>イオンの配位数変化によるものであると考えられる。 3.化学的耐久性 Bi_2O_3-B_2O_3-R_2O(R=Li, Na)系、Bi_2O_3-B_2O_3-R'O(R=Ca, Sr, Ba)系、Bi_2O_3-B_2O_3-ZnO系、Bi_2O_3-B_2O_3-Al_2O_3系の各ガラスの化学的耐久性(耐水性)について評価を行った。その結果、Bi_2O_3系のガラスにおいても中間酸化物(ZnO, Al_2O_3)の添加は、化学的耐久性を向上させる効果があることがわかった。
|