2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13556001
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
保坂 和良 神戸大学, 農学部附属農場, 助教授 (60222428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 元幸 独立行政法人農業技術研究機構, 北海道農業研究センター・畑作研究部ばれいしょ育種研究室, 室長
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Keywords | バレイショ / 純系 / 雑種強勢 / Sli遺伝子 / 自殖 / 異型接合性 |
Research Abstract |
高稔性2倍体系統に自家不和合性阻害遺伝子(Sli)供与系統を交配し、得られたF_1雑種のうち北海道農業研究センターにおいて選抜された15系統群(3H6〜3H20)857系統に自家授粉(合計4518花)を行った。このうち着果したのは14系統群に属する483系統(56.4%)であった。昨年度試験結果と併せて、20系統の高稔性2倍体系統のうち、16系統に由来する875系統についてS_1世代種子を得ることができた。 Sli供与系統(97H32-6)のS_1およびS_3植物における交配特性を調査するとともに、RFLPおよびAFLPマーカーを用いて異型接合性程度を測定した。S_0からS_1に至る異型接合性程度は平均で49.8%減少し、S_2からS_3に至るそれは51.7%で、いずれも理論値である50%に近似していた。しかし、S_3集団で遺伝的分離を示すマーカー遺伝子座の割合から算出したS_2親個体の異型接合性程度は、期待される25%に比べ、RFLPマーカーを使った場合49.1%で、AFLPマーカーでは57.7%と高い値が得られた。また、RFLPマーカーに基づくS_3集団の平均異型接合性程度は23.7%(期待値12.5%)と高く、異型接合性の高い個体が自殖によって次世代植物を作っているものと推測された。 北海道農業研究センターの育成系統である農業特性に優れた2倍体系統(WB922236-2)にSli供与系統(97H32-6)を交配し、その雑種の自殖世代を進めた。自殖世代が進むにつれて極端な生育の遅延、特に初期成育の遅れや、根の発育不全が見られたが、S_6種子を得ることができた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Phumichai, C.: "Inbreeding process of an outbreeding diploid potato monitored using DNA markers"Memoirs of Graduate School of Science and Technology, Kobe University. 22-A. 115-121 (2004)