2001 Fiscal Year Annual Research Report
臓器非特異的多目的がんスクリーニングのための尿中3HYP含有ペプチド測定法の開発
Project/Area Number |
13557034
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
岡崎 勲 東海大学, 医学部, 教授 (00051649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 哲 東海大学, 医学部, 助教授 (10129744)
林 利彦 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60090528)
松山 重雄 防衛医科大学校, 共同利用研究科, 講師
古屋 博行 東海大学, 医学部, 助手 (10276793)
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Keywords | がん検診 / スクリーニング検査 / 基底膜 / 尿3-ハイドロキシプロリン / 地域保健 |
Research Abstract |
研究の目的 老人保健法に基づいて地域のがん検診は行われているが、一般財源化により市町村は経費がかからず、それでいて質的に高い検診システムを求めている。がんの種類を問わずがんの増殖・浸潤・転移に際し基底膜は破壊される。基底膜の中核はIV型コラーゲンであり、IV型コラーゲンに特異的アミノ酸である3-hydroxyprolineが、がん患者で有意に高値を示し、がん検診に使用できる根拠を私どもは示した(OkazakiI,et al.J Lab Clin Med,120:908-920,1992).がん検診としての本検査方法のROC分析は、スクリーニング検査として有用な検査方法であることを示した(Bos AJG,Okazaki I,et al.:Jpn J Hyg,1994). そこで、海老名市のがん検診でInformed Consentを得られた人を対象に、従来の尿3-hydroxyprolineの検査を行うと共に、本研究で開発されたキット化による検査法を行って、臓器非特異的多目的がんスクリーニングとして従来の検診結果と比較検討し、これからの地域のがん検診の効率的運用方法を提案することを目的としている。 平成13年度に行った研究結果: 1.ヒトIV型コラーゲン由来3-hydroxyproline含有ペプチドの精製と抗体の作成 東京大学 林研究室においてTIG-1細胞(胎児由来)を培養してヒトIV型コラーゲンを多量に抽出し、トリプシン処理で3-hydroxyproline含有ペプチドを抽出した。しかし、含量が少なく抗体作製まで行えなかった。そこで合成ペプチドの作成をペプチド研究所に依頼し、作成過程で困難があったが、抗体を作製することができた。抗体は、現在作成中であるが、抗体価の上昇まで確認しつつある。 2.従来の尿3HYP量の測定キットによる3HYP含有ペプチドとの相関 海老名市住民でInformed Consentを得たボランティアの尿198検体、およびInformed Consentを得たがん患者尿を用いて従来の方法で尿3HYP量を測定した。ボランティア尿198検体中、3例に異常高値を確認した。がん患者尿と共に新しいキットで測定し、比較検討する予定である。
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Research Products
(1 results)