2001 Fiscal Year Annual Research Report
消化器疾患治療および診断への低温マイクロプラズマの生体内応用
Project/Area Number |
13557046
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
渡辺 守 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10175127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 雄輝 東京工業大学, フロンティア創造共同研究センター, 助手
真壁 利明 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60095651)
榎本 信幸 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 講師 (20251530)
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Keywords | マイクロプラズマ / 低温プラズマ / 内視鏡 / 薬剤 / 生理活性物資 / 炎症 / 癌 |
Research Abstract |
今回の研究は生体内で利用可能なマイクロプラズマ生成装置を新たに開発し、超高周波により生成された低温プラズマを生体内で炎症抑制、組織修復、細菌除去および選択的な腫瘍破壊などの治療に応用する技術を開発することにある。特に、flexibleなmulti-task型マイクロプラズマ生成装置を開発することで、内視鏡を通じて生体内各種臓器へ自在に挿入することを可能とし、生体内で低温プラズマを生成しこれを組織表面に接触させて、種々の治療および診断に応用する技術の開発を目的とした。本年度の研究では、VHF(very high frequency)を用いることにより、任意の微粒子を含むガス分子を原料とする高密度低温プラズマを生成する技術の開発に成功した。これにより、VHF低温プラズマの低電圧維持特性を生かし、生体内で組織破壊が少ないばかりでなく、より効率的にプラズマを生体組織表面に接触させうる事が確認された。現在、慶鷹義塾大学理工学部との共同により、径1mm以下のflexibleなmulti-task型マイクロプラズマ生成装置を開発中であるが、技術的に困難を伴い、本年度の成功には至っていない。しかし、次年度以降には粘膜表面の診断法の開発と治療応用に応用し、生理活性物質や炎症惹起遺伝子および発癌遺伝子産物(NSSA、1-8U、LHK)に対する抑制物質、抗体等をプラズマに組み込むことにより、これを組織表面に接触させて、種々の治療および診断に応用するべく改良を加えている。またプラズマ化した薬剤を内視鏡下で粘膜表面に散布することで、確実な診断や効率的な細菌の除去、例えば低濃度次亜塩素酸アニオンを用いて胃粘膜表面におけるヘリコバクター・ピロリ菌の除去が可能となり、その開発意義が大きいため、現在も試作中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kanai T, Watanabe M, et al.: "IL-18 is a potent proliferative factor for intestinal mucosal lymphocytes in Crohn's disease"Gastroenterolog. 119. 1514-1523 (2000)
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[Publications] Suzuki K, Watanabe M, et al.: "Gut cryptopatches : Direct evidence of extrathymic anatomical sites for intestinal T lymphopoiesis"Immunity. 13. 691-702 (2000)
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[Publications] Ohkusa T, Watanabe M, et al.: "Improvement in atrophic gastritis and intestinal metaplasia in patients from whom Helicobacter pylori was eradicated"Ann Int Med. 134. 380-386 (2001)
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[Publications] Inoue N, Watanabe M, et al.: "Restricted VH gene usage in lamina propris B cells that produced anticolon antibody from patients with ulcerative colitis"Gastroenterology. 121. 15-23 (2001)
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[Publications] Sawada T, Watanabe M, et a1.: "Colon cancer cell adhesion to endothelial E-selectin inhibits detachmenr of endothelial cells through activation of bl-integrin"BBRC. 286. 20-27 (2001)
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[Publications] Kanai T, Watanabe M, et a1.: "Macrophage-derived IL-18 mediated intestinal inflammation in the murine model of Crohn's disease"Gastroenterology. 121. 875-888 (2001)