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2003 Fiscal Year Annual Research Report

ヒト気道トリプシン様酵素の気道細胞に対する生物作用機序とその病態的意義の解明

Research Project

Project/Area Number 13557052
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

前澤 博  徳島大学, 医学部, 教授 (00138653)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 芳地 一  徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教授 (00219156)
小山 一  徳島大学, 医学部, 助教授 (80109074)
佐野 壽昭  徳島大学, 医学部, 教授 (80154128)
Keywordsヒト気道トリプシン様酵素 / プロテアーゼ / 細胞増殖促進 / 気管支線維芽細胞 / PAR-2 / MAP kinase / EGFR / 肥満細胞性トリプターゼ
Research Abstract

1.健常者と慢性気道疾患患者の気道液中のヒト気道トリプシン様酵素(HAT)含量
健常者の誘発痰において、HATがELISAで検出され、またトリプシン様活性と正の相関を示した。慢性気道疾患患者の粘液性痰において、HAT濃度とトリプシン様活性との間に正の相関を示した。HAT濃度は誘発痰と粘液性痰で有意の差はみられなかったが、慢性疾患では気道液の分泌が亢進していることを考えると、慢性疾患気道ではHATの産生が亢進し、病態の成立や増幅に関与していることが予想される。
2.HATの線維芽細胞増殖促進作用機序の解明
HATのヒト気管支、肺、および皮膚線維芽細胞の血清含有(0.2%牛胎児血清)および無血清培地中での増殖(^3H-thymidine取り込み量を指標)に対する影響を、ヒト肺肥満細胞性トリプターゼ(MCT)を対照として検索した。気管支線維芽細胞は無血清培地でのみ100^〜400mU/ml(慢性気道疾患患者の粘液性痰中トリプシン様活性に相当)HATで増殖促進されたが、MCTに対してはいずれの培地でも増殖促進を示した。このHATの増殖作用はトランスフェリンの添加に影響されなかった。肺線維芽細胞は血清の有無に関わらず、HATおよびMCT両者で増殖促進を示した。皮膚線維芽細胞の増殖はHATにより影響されなかった。Protease-activated receptor-2(PAR2)(100〜200μg/ml)は気管支線維芽細胞に対してトランスフェリン添加無血清培地で増殖促進作用を示した。ロイペプチンおよびMEK阻害剤はHATによる増殖促進作用を阻害したがEGFR中和抗体は影響を与えなかった。Western blot解析から、HATにより気管支線維芽細胞ではMAP kinaseのリン酸化が促進されたがEGFRのリン酸化はみられなかった。これらのことから、(a)HATとMCTの標的細胞および作用機序は異なること、また(b)HATは気管支線維芽細胞に対してPAR2を介さない経路で、MAP kinaseを介する経路で増殖を促進する。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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