2002 Fiscal Year Annual Research Report
ポリグルタミン病細胞死抑制薬のスクリーニング、開発
Project/Area Number |
13557058
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Research Institution | RIKEN |
Principal Investigator |
貫名 信行 理化学研究所, 病因遺伝子研究グループ, グループディレクター (10134595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 元雅 理化学研究所, 構造神経病理研究チーム, 研究員 (40321781)
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Keywords | ポリグルタミン / CAGリピート / 凝集体 / 細胞死 / ミオグロビン |
Research Abstract |
ポリグルタミン病はハンチントン病や遺伝性脊髄小脳変性症などを含む一群の疾患であり、CAGリピートの伸長がその突然変異の特徴である。CAGリピートは翻訳され、伸長したポリグルタミン鎖を形成するが、このポリグルタミンはきわめて凝集体を形成しやすくこれが細胞死や細胞変性の原因であろうと考えられている。そこでこのポリグルタミンの凝集を抑える化合物をスクリーニングするため、ポリグルタミン病の分子モデルとしてポリグルタミン鎖を安定性の極めて高い蛋白質の一つであるマッコウクジラミオグロビンへ挿入した。ポリグルタミン鎖の構造およびポリグルタミン挿入に伴う蛋白質の構造変化を検討し、変異型ミオグロビン内部のグルタミン鎖の構造を円偏光二色性、赤外分光法で調べたところ、ポリグルタミン鎖はベータシート構造をとっていることが判明した。また、35、50のリピート数をもつミオグロビンは凝集体を形成し始めると逆平行ベータシート構造を含んでいることが明らかになった。この系の確立で凝集体形成抑制のスクリーニングが可能となった。この系を用いて200種類の候補化合物のスクリーニングを行い、凝集抑制効果のある化合物を見いだした。この効果についてポリグルタミンを誘導発現する細胞死モデルの系を用いて検討したところ、調べた化合物に関しては分子モデルの凝集抑制効果と細胞死抑制効果はほぼ平行した結果が認められた。本年度はさらにハンチントン病モデルマウスを用いてその効果を検討し、生存日数、運動機能に改善を認めることを確認した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Lee.J-A., et al.: "Aggregate formation and the impairment of long-term synaptic facilitation by ectopic expression of mutant huntingtin in Aplysia neurons"J.Neurochem.. (in press).
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[Publications] Tanaka, M., et al.: "The effects of aggregation-inducing motifs on amyloid formation of model proteins related to neurodegenerative diseases"Biochemistry. 41. 10277-10286 (2002)
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[Publications] Mitsui, K., et al.: "Purification of polyglutamine aggregates and identification of elongation factor-1α and heat shock protein 84 as aggregate-interacting proteins"J.Neurosci.. 22. 9267-9277 (2002)
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[Publications] 岩田 淳, 丸山美枝子, 貫名信行: "α-シヌクレインによる神経細胞死…(1)"臨床神経科学. 21. 6-7 (2003)
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[Publications] 貫名信行, 田中元雅: "ポリグルタミン含有蛋白の構造変化-マックス・ペルツ最後の挑戦-"神経研究の進歩. 46. 661-668 (2002)