2002 Fiscal Year Annual Research Report
マルチプルリスクファクター症候群の新しい遺伝的基盤-CD36欠損によるインスリン抵抗性と動脈硬化発症の分子機構の解明及び治療への応用-
Project/Area Number |
13557093
|
Research Institution | OSAKA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山下 静也 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (60243242)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 哲 富士レビオ(株), 医薬研究所, 主任研究員
冨山 佳昭 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80252667)
平野 賢一 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30332737)
|
Keywords | CD36 / マルチプルリスクファクター症候群 / 冠動脈疾患 |
Research Abstract |
1)CD36欠損症の遺伝子解析 新規CD36欠損症を3名見出し、全エクソン及びエクソン・イントロン境界について塩基配列の決定を行っている。 2)CD36欠損症患者における高脂血症発症機構の解明 (1)CD36欠損症患者に対して、脂肪負荷試験を行い、血清トリグリセリド値、コレステロール値を測定し、本症では食後高脂血症を来すことを見出した。そのメカニズムとして、血清アポB48濃度についても測定し、CD36欠損症患者においては、アポB48の脂肪負荷に対する反応はピークが高く、遷延することを見出した(Diabetes Care. In press. Trends in Cardiovas Med. In press)。 (2)CD36ノックアウトマウスを用いた検討 CD36ノックアウトマウスのラインを確立した。高脂肪食、高しょ糖食において飼育中である。今後、本動物を用いて、CD36欠損におけるインスリン抵抗性発症機構について検討する。また、動脈硬化惹起性マウスと交配し、Cd36欠損の動脈硬化発症に与える影響について検討する。 (3)CD36とInducible NOSの関連について以下の検討を行った。 正常者マクロファージにおいては、IFNγ,LPs刺激によりInducible NOSの増加が生じるが、これがCD36の主要なリガンドの一つである酸化LDLによって抑制された。一方、CD36欠損症患者由来マクロファージでは、この酸化LDLによる抑制が生じないことを見出した(平成15年度、日本循環器学会にて報告。投稿準備中)
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Kuwasako T, et al.: "Lipoprotein abnormalities in human CD36 deficiency ・・・"Diabetes Care. (印刷中).
-
[Publications] Hirano K, et al.: "Pathophysiology of human CD36 deficiency"Trends in Cardiovascular Med. (印刷中).
-
[Publications] Hirano K, et al.: "How a receptor for oxidized low density lipoprotein ・・・"Proc 73rd Congress of EAS. (印刷中).
-
[Publications] Sugimoto T, et al.: "Decreased microsomal triglyceride transfer protein"J Hepato. 36. 157-162 (2002)
-
[Publications] Miyaoka K, et al.: "CD36 deficiency associated with insulin resistance"Lancet. 357. 686-687 (2001)
-
[Publications] Hirano K, et al.: "Insulin resistance and CD36 deficiency"Lancet. 358. 244-244 (2001)